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TPPはアメリカの植民地化:【韓国におけるFTA推進の政治・経済的意義と国内への影響について】(日本農業協同組合中央会・特別号より)をよむ

国際農業・食料レター特別号より〈全国農業協同組合中央会〉
http://www.zenchu-ja.or.jp/food/pdf/1319689368.pdf
以下、転載

韓国におけるFTA推進の政治・経済的意義と国内への影響について

はじめに
2005年から協議が重ねられてきた米韓FTAは、6年以上の歳月を経て2011年10月12日に米国上院議会で超党派による賛成多数により批准された。これを受け、オバマ大統領は「米国産品の輸出が大幅に増加し、米国の自動車業界、農業者、製造業者は新たな市場において競争し、勝つことができるだろう」との期待感を表明した。
こうしたなか、わが国では環太平洋連携協定(TPP)を手段として韓国のFTA政策に対抗すべく、情報開示も国民的な議論も不十分なまま、一部の財界やマスコミ等からTPP交渉参加に向けた一方的な議論が展開されている。この議論展開は、韓国のFTA政策を疑うことなく模範的に捉え、FTAが国内企業の利益と景気回復に貢献するとの短絡的な考え方によるものだが、韓国の実状に精通する酪農学園大学の柳京熙(ゆう きょんひ)准教授は、こうした現在の韓国のFTA推進に対し警鐘を鳴らしている。

今月号では、米韓FTAがもたらす韓国社会への影響と妥結内容を中心として、柳准教授の研究結果の概要を報告したい。


1.FTAを取り巻く政治・経済的要因

韓国にとって米国は、貿易状況から見て上位5位に入る相手国であり、韓国は貿易黒字を計上していることから、両国がFTAを結ぶ積極的な要因は十分なほど挙げられる。しかしだからと言って、貿易だけを見れば米国より上位に入る中国と日本とはまだFTAを結んでおらず、それ以外にもさらに重要な国がまだ数多く存在する。この点については米国も同じ立場であると言えよう。
ではなぜ韓国と米国は国内の様々な問題を抱えながらFTAを急いだだろうか。その背景には経済的利益に先だって政治的判断が大きく作用していると言える。
米韓FTAの協議が開始された2005年当時、米国とFTAを望む国はイタリアをはじめ、25カ国にも上っていたが、それにも関わらず、なぜ韓国を最優先的に選定しただろうか。その理由をまとめると、まず韓国との同盟関係の修復が至急必要であったことが指摘出来る。金大中・盧武鉉政権の10年間は国を挙げて北朝鮮融和政策に熱心に取組んでおり、それが結果的に北朝鮮の核問題に進展していた。2005年当時は北朝鮮の核問題を巡る米・韓の政治的対立が最も顕著となり、両国の緊張関係は非常に危険な水域まで達しており、その改善・修復が至急必要と考えられるようになったのである。
このような政治的判断は米国の長期的FTA戦略の一環として重要な役割を担っていた。イスラエルとヨルダンとのFTAを結んだことでもこのような米国のFTA戦略は十分理解出来る。すなわち紛争地域において政治的緊張関係をFTAという経済的処方箋で対応するのが米国的戦略の特徴でもあると考える。
結果的に、政治的判断を重要視する米国の思惑に、韓国の政治・経済的要因が一致したと理解すべきであり、韓国の積極的なFTA戦略のみが功を奏したと捉えることは非常に本質を見誤ることとなる。
このような両国の思惑で開始された米韓FTA交渉は様々な社会的影響を与えた。

農業の切り捨てをはじめとする労資関係、金融、企業政策のあらゆる部門において、新自由主義的経済政策が一気に波及する事態を招いたことが一番大きな変化であろう。
米韓FTA交渉過程の中で、盧大統領がよく言っていた「米韓FTAは国益のためである」という発言や、米・韓FTA妥結後の対国民談話の中で「米韓FTAは経済的実利を中心に交渉を進め、徹底的に損益を計算し、われわれの利益を貫徹させた」などの発言を繰り返しているが、以下の米韓FTAの交渉内容から見られるように、国内問題をFTAという外交に依存したことがどのような悲惨な状況を招いているのか、考察を行いたい。


2.米韓FTAの主要部門別妥結内容とそれらが韓国社会に与える影響

⑴ 韓国が期待したほどの利益が得られなかった纎維部門
韓国政府関連の研究機関である「産業研究院」は、2015年に、纎維輸出は現在の2倍水準である約40 ~ 44億ドル(黒字幅10億ドル以上拡大)と見通すほど、韓国の繊維部門は米韓FTAによって最も輸出増加が期待されている。しかし妥結内容を詳細に見ると、纎維部門の楽観的見通しには様々な問題が潜在している。
まず短期的な側面から見ると、当然高関税率が下がるため、ある程度輸出効果は現れると考える。しかし長期的に見れば、1980年代のような主力的輸出品目になるとは到底考えにくい。
その理由として、韓国側の主要輸出期待品目であるポリエステル張纎維織物と男子用綿シャツなどは5年、化纎方織物などは10年と、関税譲歩が留保された。
譲歩留保部門の割合は決して小さくない38.8%であり、米韓FTAの効果が直ちに発揮されるには時間がかかる。さらに繊維に用いる原料として当該原産国産の糸を用いるルールが緩和されたことは確かであるものの、その数が5~6品目に過ぎず、むしろ纎維業界の全般的な要求事項であった原糸ではなく染め付けや縫製工程まで自国で行える衣類製品原産地基準は棄却され韓国側の繊維類主要輸出が衣類(54%)であることを考慮すると、政府の公式見解である「衣類輸出の飛躍的な増大」は事実上困難であると言わざるを得ない。
確かに関税の引き下げは一時的な競争力の改善には役に立つかも知れないが、根本的な競争力の確保という視点から見れば、中国やベトナムなどの競合国が大きく躍進しており、韓国が有利と言い切れない。さらに原産地基準をめぐる規定はすべて解除されていないために、付加価値向上を狙った部門への転換が思うように進まない可能性が出ている

⑵ 米国側に配慮された自動車部門
自動車部門における妥結の主要内容は関税と環境安全などに大きく区分され、最終的に韓国が米国に大きな配慮をみせる結果となった。
  ① 関税の取り扱い
韓国製自動車に対する米国の輸入関税については、韓国勢にシェアを奪われることを懸念する米自動車産業に配慮し、2.5%の関税を5年かけて段階的に撤廃することで合意した。一方、韓国側は米国製自動車に対する関税を即時に半減させ4%とする米国が韓国製トラックに課している25%の関税は8年間存続し、韓国の米国製トラックに対する関税(10%)は直ちに廃止される。
  ② 排気量基準税制
1,000cc以下免除、2,000cc超の場合はFTA発効の際8%から3年後5%に引下げる。
  ③ 環境基準強化された排出ガス基準適用OBD(排出ガス自己診断装置)装着義務化
  ④ 安全基準(建設交通部が輸入車に対して強制リコール発生時に韓国検査項目適用)

米国など輸入車に対して強制リコールが起きた場合、韓国の安全基準を適用するように合意。ただし、韓国に少量輸入される場合、韓国の安全基準に合わせるために別途生産ライン構築が難しい点を勘案して年間2万5,000台以下の場合、米国の安全基準だけクリアすれば問題ないことになった。
  ⑤ 韓国産自動車とピックアップトラックの対米輸出が急速に増加した場合、米国は輸入緊急制限措置が発動出来るようになった。自動車は15年、ピックアップトラックは20年間特別関税が認められた。

 以上、米韓FTAにおける自動車部門の妥結内容を考察したが、自動車輸出を楽観視するFTA推進論者によれば、韓国の自動車市場(100万台)と米国自動車市場(1,700万台)の規模差は韓国にとっては市場拡大につながるという楽観的な認識を前提としている。「産業研究院」の試算では8億600万ドルの黒字増大が期待出来るという将来推計値を公開している。しかしこのような試算の根拠は市場規模拡大という漠然とした期待感を極大に表したことに過ぎない。市場をあまりにも静態的に捉えただけで、競合国との関係、また実際交易効果や自動車生産のグローバル化、ネットワーク化という動態的な視点が欠けている。各国の自動車産業が米韓FTAによってどのような影響を受けているのかについて、より詳細な分析が必要である。

 次に、動態的な視点の欠如としてそのような認識不足があるのかについて検証したい。
◆第1に、米・韓FTAの妥結結果を詳細に分析すると、まず米国側2.5%の関税引下げが韓国の産業全般に与える影響が実際より誇張されていることである。
韓国側の主力輸出車である3,000cc未満車の場合、2.5%の関税効果は1台平均輸出単価である15,000ドルを基準として想定すれば、わずか300 ~ 400ドルの引下げ効果しかない。この位のレベルは近年の為替レートの推移をみると、大きな意味を持つとは言えない。
◆第2に、韓国の現代や起亜自動車の2006年の営業利益率は3,000cc未満車の場合、1%3,000cc以上車は4%であり、主に収益が発生する3,000cc以上の大型車の輸出は現代車が全体の13.2%(台数基準)に過ぎないため、3,000㏄以上の自動車を輸出主力に据えない限り、直ちに関税効果を期待することはなかなか困難である。

加えて韓国の自動車メーカーが現地生産に切り替えている現実を見落としており、このような現状を全く考慮せずFTAによる関税率撤廃効果を現状より多く見積もっている。今後、中国や東南アジアの車生産ラインが本格的に稼働するようになれば、韓国車が持つ中・低価格の市場競争力は薄れ、韓国にとってはむしろ競合が激しくなる可能性さえある。
一方、米韓FTA妥結によって、国内市場の地殻変動の可能性にも注意を払うべきである。まだ米国車の国内市場占有率は1%未満であることから非常に過小評価される向きがある。しかし、実際の事情はそれほど楽観的ではない。
排気ガス基準税制改正によって米国車は平均450 ~ 500万ウォン以上の値下げ効果が期待され(米国車の平均価格である5万ドルを基準として想定)、米国車の競争力が増大する一方で、韓国は法律改正によって税収不足分が4,000億ウォンに達すると予想されており、米韓FTAによって国民の負担は従来より大幅に増加することとなる。
最悪のシナリオとしては、韓国自動車市場が世界自動車グローバルネットワークに編入され、国内部品産業部門は下請部品の基地に転換される可能性が十分ありうる。実質的に国産車の最大手である現代と起亜車の外国人の株式持ち分が47%(2006年時点)に上るなど、外国資本への依存度が非常に高い。このような経営内部の問題を全く考慮しないで輸出増大という淡い夢を見るのは如何なことであろうか。
世界進出という大きな夢の前に、外国資本に吸収合併された事例(大宇・三星・双竜車)が繰り返される可能性は否定出来ない。


⑶ 極めて深刻な医療・医薬品部門への影響
米韓FTAは医薬品、衛生検疫措置の放棄、GMO危険性評価放棄、保健政策および環境政策に対する投資家の政府提訴権の認定、自動車排気ガス規制の放棄、民間医療保険商品の事実上許可制への転換、公企業の商業的運営などあらゆる方面で規制緩和を踏み切った結果となった。本来、市場の失敗が起き、政府の介入によって辛うじて安定化を図ってきた部門においても、歴史的経験と教訓を忘却したように、国民経済の安定より新自由主義的経済政策へと舵を切った。今後、経済弱者への基本的生活保障はもちろんのこと、国民健康の維持さえも困難になる可能性が高い。

  ① 医薬品に関わる交渉結果
医薬品に関わる米韓FTAの交渉結果は、米国の要求をほとんど受け入れる結果となった。まず争点となっていた医薬品の独占・特許に関わる内容からみると、当初の米国の要求をそのまますべて受け入れる格好となった。
-医薬品の許可とともに独占的特許を同時に認める(多国籍製薬会社の特許によって得られる利潤は年間200 ~ 300兆ウォンと予想。国連世界保健機関の調べによると、高価格医薬品により疾病治療ができないまま、年間1,400万人が命を落としている)。
-同一医薬品ないし類似医薬品の資料の独占権を認める。
許可認定の遅延により、発生した損害は伸びた期間に応じて補償を行う。
医薬品に関わる政策に対し、異議申し立てが可能となった(自国民のための適正な薬剤費の決定が出来なくなる可能性が高くなった。内政干渉とも取れるような条件を丸呑みした形での交渉結果である)。
-医薬品・医療機器委員会設置
-独立的異議申し立て機構の設置
-医薬品価格の国内物価との連動を拒否(このような制度は全世界的に類を見ないと言われている)
-専門医薬品の広告許可(米韓FTAにおいて「医薬品・医療機器委員会」を設置することで合意したために、米国の医療機器輸出に対して規制を加えることが非常に困難となった。これは医療機器に対する適切な社会的規制および社会的資源の適切な配分を根本から否定する結果となり、今後高医療費の負担が国民に帰結すると懸念されている)

以上、簡単に医薬品を巡る交渉結果を紹介したが、最も深刻なことは、米韓FTA投資協定(協定文11章)に認められた投資家と国家間の紛争解決手続き(Investor-State Dispute ISD)の条項である。もし韓国政府が国民健康保険を強化する政策を取った場合、米国の保険会社は直ちに民間医療保険市場の縮小を盾に韓国政府に対し、損害賠償請求訴訟を起こすことが可能となった。
こうした問題提起はかなり前から関連団体が指摘していたが、政府は「米韓FTA協定では公衆保健、安全、環境および不動産価格安定といった正当な公共の福祉を阻害する交渉は原則的に応じない」としており、公共性をもつ事業において損害賠償請求は原則的に出来ないと明言している。しかし提訴の事例は全世界で多数確認されている

⑷ 食品安全性についても懸念
  ① 米国産牛肉の無条件輸入:衛生検疫措置放棄
米国会計監査院資料を引用することもなく、危険部位の除去を行わないまま輸出することはしばしばあり、それによって米国産牛肉の輸入禁止装置が頻繁に行っている。さらに韓国は米韓FTAによりOIE勧告条項を強制条項として承認した。OIE規定は勧告条項であるだけにヨーロッパやオーストラリア、ニュージーランドは最小限の米国産牛肉だけ輸入しており、日本はOIE規定より厳格な措置を実行している。
  ② 遺伝子操作食品規制撤廃:GMO危険性
米国の安全検査の結果に従い、GMOおよびこれとの交配種の場合においても安全検事除外することとなっているが、米国のGMOに関する事前検査は企業の書類審査のみでFDAの検査は行われおらず、客観的な安全性は確保されない可能性が高い。また輸入が承認されたGMOの場合、別途の承認および別途検査を必要としない。今後GMOに関わる規制措置を事実上放棄したために、国民健康の安全は確保出来ない状況である。

⑸ 韓国側に破滅的な被害が予想される農業部門
韓国産農産物1,531品目のうち、585品目が直ちに関税撤廃となる。これは品目数でみれば全体の約4割であるが、輸入金額に換算すると約6割を占める(2006年基準)。また5年以内の完全撤廃は、品目数では全体の約6割を超え、輸入金額では約7割にまでに達する。5年間で国内農業の構造を画期的に変えない限り、米国産の農産物によって破滅的な被害が出ることが予想されている。一言でいえば、米韓FTAは農業の犠牲のうえに妥結したといっても過言ではない。
FTAによる農業生産者への直接的な被害については1.3兆ウォンが用意され、直接支払い金および3ヶ年の平均粗収入の8割に当たる一時金を廃業の前提で支払うことを決めている。


3.国家の制度や基準を崩壊させる米韓FTA

以上、米韓FTA妥結結果とその問題について部門ごとに詳細に見て来たが、得るとされる経済効果よりも多くを失う可能性が高いことが分かった。とくに米韓FTAで交わされた「毒素条約」を見ると、明らかに韓国に不利な交渉結果であることが明らかである。それを整理すると以下の通りである。
 ① サービス市場開放のネガティブリスト:
サービス市場を全面的に開放する。例外的に禁止する品目だけを明記する。
 ② ラチェット条項(逆進防止装置):
一度規制を緩和するとどんなことがあっても元に戻せない、狂牛病が発生しても牛肉の輸入を中断できない。
 ③ 未来最恵国待遇:
今後、韓国が他の国とFTAを締結した場合、その条件が米国に対する条件よりも有利な場合は、米国にも同じ条件を適用する。
 ④ Snap-back:
自動車分野で韓国が協定に違反した場合、または米国製自動車の販売・流通に深刻な影響を及ぼすと米国企業が判断した場合、米国の自動車輸入関税2.5%撤廃を無効にする。
 ⑤ ISD:Investor-State Dispute Settlement
韓国に投資した企業が韓国の政策によって損害を被った場合、世界銀行傘下の国際投資紛争仲裁センターに提訴出来る。韓国で裁判は行わない。かつ韓国にだけ適用。
 ⑥ Non-Violation Complaint:
米国企業が期待した利益を得られなかった場合、韓国がFTAに違反していなくても、米国政府が米国企業の代わりに、国際機関に対して韓国を提訴できる。
 ⑦ 韓国政府が規制の必要性を立証できない場合は、市場開放のための追加措置を取る必要が生じる。
 ⑧ 米国企業・米国人に対しては、韓国の法律より米韓FTAを優先適用:

例えば牛肉の場合、韓国では食用にできない部位を、米国法は加工用食肉として認めている。FTAが優先されると、そういった部位も輸入しなければならなくなる。また韓国法は、公共企業や放送局といった基幹となる企業において、外国人の持分を制限している。FTAが優先されると韓国の企業が外国人持分制限を撤廃する必要がある
 ⑨ 知的財産権を米国が直接規制
例えば米国企業が、韓国のWEBサイトを閉鎖することが出来るようになる。
非営利目的のBlogやSNSであっても、従来韓国で一般的に容認された考えと著者権に対する米国の考えは全く相違しているため、訴訟が多発する可能性あると言われている。
 ⑩ 公企業の民営化

上記のとおり、内政干渉ともいえる内容となっており、これで国民国家という枠組みが完全に消滅に向かっているとしか言えない内容となっている。国民はどこまで興味を持ってこの状況を見ているのだろうか。一般の韓国国民はFTAに対し、情報を得ることが出来ない。加えてマスコミでは以上のような内容について一切触れていない。このような言論統制や世論操作によって米韓FTAの妥結に成功したことも否定出来ない状況となっている。
なお、政府による影響試算も慎重に吟味する必要がある。韓国政府の公式的見解を代弁する内外経済政策研究院の試算によれば米韓FTAにより、経済成長率は1.99%(生産性増加効果までを勘案すれば7%)効果があるという結果を出している。しかし、分析に当たってそのプロセスとソフトのバージョンが一切公開されていない。さらに、不思議なことに、野党で国策研究機関が使った同じ「一般均衡(CGE)モデル」に基づき「国際貿易分析プログラム(GTAP)」を使って米韓FTA期待効果を分析した結果、協定発効時のGDPはわずか0.28%上昇するのに止まり、個人の仮処分所得はむしろ12兆ウォン減少するという試算結果が出ている。さらに失業者は16万人に達し著作権・医薬特許権延長によって約6兆ウォンの損失をもたらすという結果となり、これによって貿易上の費用(損失)は最終的に1兆2,000億ウォンと試算されている。
いずれにせよ、同じソフトを使っても様々なデータの操作によって全く違う推計が出せることが分かった以上、このような推計がどのような意味を持っているか、国民自らもう一回その内容を吟味する必要がある。




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