Sekilala&Zowie

No one is free, even the birds are chained to the sky.


中野剛志氏「TPP賛成論者を論駁す・>西部邁ゼミナール2011年3月16日放送から/IWJ『TPP公開講座』一部、中野氏発言から/「あおぞら銀行金融法人部門【TPPに潜む危険性】」

TPP賛成論者を論駁す西部邁ゼミナール2011年3月16日放送



中野「いま、開国フォーラムとか、政府側は色々やっていますが、わりと批判が強い。賛成論者や政府のほうはすでに出てきた批判に抗していくつか『いやいや、そうじゃないんだ。TPPはこういうもんだ』というような反論を用意するようになっています。ところがどうも私が見るところ、その反論はもう反論になっていないんですが、ちょっとそれはけしからんということで、傾向と対策ということで、いくつか耳にしたTPP賛成論者の議論に批判を加えていきたいと。

ひとつは、国会などでTPPというのは何が決まろうとしているのか?どういうものか?という質問が出て、政府側が全然答弁できない。つまり情報が取れないとか、決まってないとか。それでまた批判が高まっているんですね。それを逆手にとって、政府や賛成論者は、日本が有利になるようなルールにするためには交渉に参加しなければいけないんだ、と。まずは交渉に参加して、もし不利になる、被害が及ぶようだったら脱退すればいいじゃないですか、というような言い方をするようになっています。これは詭弁でして、交渉参加国の顔ぶれからみて、まず日本に有利なルールを作るというのは極めて困難。
とりわけ、アメリカのカリフォルニア米を食べている国ってTPP参加国プラス日本だと、日本ぐらいしかないので、コメを例外にしたいと言っても、日本と協力してくれる国ってないんですね。
それよりも、もっと危険なのは、一旦交渉に参加して不利だったら離脱すればいいという議論なんですけども、私が思うのは、いま交渉参加の前段階で『いや、国内の合意が取れませんでした』と言って見送るよりも、交渉に参加しますと6月に言った上で、そのあと離脱するほうが、アメリカとの関係を悪化させるリスクははるかに高くなる。特にこのTPPの合意は11月にAPECのホノルル会合でアメリカは合意を目指しているというふうに言われてますが、ホノルルというのはオバマ大統領の故郷なので、故郷で錦を飾ろうっていう話なんですよね。錦を飾ろうとする直前で、『やっぱりダメです』と直前で離脱すると。ハワイでそれをやると真珠湾攻撃に等しい(笑)私はやってもいいと思いますけれども、普通の日本人はたぶんまずいだろうと思うので、これは一旦入ったら抜けられない地獄への道と考えたほうがいいということです。

二番目に、TPPは日米同盟、日米安保のために必要だという論者が、特に保守派にものすごく多いんですね。日米関係は重要で、いま日米関係がピンチなのでTPPで強化しようと、こういう議論が非常に多いんですね。この議論はまず第一に、TPPと安全保障が関係あると考えてるのって、実は勝手に日本側が考えてるだけですね。TPPというのはどうひっくり返しても軍事同盟ではなくて経済的な協定です。もっともこの問題で考えるべきは、軍事、あるいは防衛の問題、アメリカの軍人たちは仮に日本を守るのだとしても、命をかけて守るにあたっては、やはり日本を守ることがアメリカ人を守ることだ。だからアメリカ人の祖国、アメリカの祖国、アメリカ人のためという愛国心から命をかけるというのが軍人です。それを日本がTPPに入って農業市場だか保険市場だかをアメリカのものにしたい、輸出を拡大したいので、命をかけて日本を守ってやってくれと、アメリカの政治家、大統領は軍人に言えない。そんなことで命をかける傭兵みたいな軍隊ではないわけですよ、普通は。
TPPに日本が入ったから日本を守ってくれるというのはもうあり得ないし、もしアメリカが日米安全保障、日米同盟の意義をもう見出してないんだとすると、日本がTPPに入ったって守ってくれないものは守ってくれない。先ほど、途中で離脱すればいいじゃないかと政府が言っていることは詭弁だと言ってることと関係するんですけど、一方で、もう辞めた外相の前原さんとか、防衛政務官の長島さんとか、明確にこのTPPは日米同盟強化のためと明確に言ってるんですね。だとすると、一方で日米同盟強化のためにTPPが必要で日米同盟大事だと言っておきながら、一方でTPPは不利になったら離脱できるんだと。明らかな矛盾でどっちなんだと。つまり、TPPは日米同盟の一環だから必要で入りましょうと言ってるってことは途中で離脱する意思がないということなんですよね。だから、自分たちで言ってることの矛盾があると。

農業で被害が及ぶというとすぐに日本の農業はこのままでいいのか。むしろTPPで農業を強くするきっかけにするべきだ。農業構造改革にすべきだというこの議論は私は到底許し難いと。TPPで輸入を増やして競争を激化して強い農業を作るというのはまさに構造改革の手法なんですけど、これは要は弱小中小零細農家が失業して淘汰されて大規模化するということですので、デフレのときにそういうことをやると失業が増えたり食品産業農家が競争が激化するので、賃金が下がっていってデフレが加速するんですね。従って、農業構造改革というと、農業を強くするというと聞こえはいいんですけども、実はそれはデフレを促進しているにすぎない。事実、アメリカの生産性の高い大規模農業ということが言われてますが、それはまさに中小零細を破壊し、地域共同体を破壊していったわけですね。
これも非常に奇妙な議論なんですけれども、日本は一方で農業はダメだ、ダメだと。だから農業を強くしなきゃいけないと言っていたのに、その一方で『いやいや、日本の農業は強いんだ。だからTPPに入ってもいいんだ』っていう議論も同時に起きていて、強いんだか弱いんだか分からなくなっている。日本の農業生産高が世界で4位だと菅首相が言ってるんですね。生産高で見ると確かに世界で4番目らしいんですよ。もしそれで強いんだったら、もうすでに強いんだからTPPによって構造改革なんかする必要ないじゃないかって議論になるはずで、ここでまたTPPによる農業再生って議論を矛盾をきたしているんですよ。だって、今の状態で4位まで登りつめたんだから、もっと保護したら3位ぐらいになるかもしれないっていうことになってるはずなのになぜか議論がぐちゃぐちゃになっている。農業生産額が世界で4位だから日本の農業が強いとは全然思いません。その理由は生産額が高いってことは食料の価格が高いっていう意味ですよね。だとすると、効率が悪いっていう意味なんですよ。効率が良ければ食料の価格は安くなるので、そうすると日本の農業生産額が高いというのは効率が悪いって言ってる可能性もあって、それは強いとは言わないんじゃないのかと」

東谷暁「最近、農業が強いって言ってる人たちはこの輸出できるものが結構あるんだという言い方をよくするわけですね。例えば、イチゴがすごいだろうとか、葉野菜、それからおコメも60キロで日本国内は15,000円だけど、だいたい、中国辺りで売られている高級米が10,000万円ぐらいになってきているから充分輸出できるんじゃないかっていう。そういう言い方をするようなんですけど、この点どうなんですか?」

中野「確かに日本のコメとかイチゴとかリンゴがでかくて、中国人が喜んでるっていうのはあるんですけども、中国って今バブルで成金なんですね。成金が欲しがってると。要はこのバブルは時期に崩壊するわけですよ。中国共産党もそれを警戒していると。そうすると、バブルに沸いている人たちに向けて輸出をする。でも農業というのはすごく長期的な投資です。長期的に投資を行なって準備して育てて輸出したころにバブルが崩壊したら大やけどを負うわけですね。それから輸出は為替のリスクもあるわけですよ。為替の変動も。いま円高ですし。そうすると、そういうふうに為替の変動が大きいようなものと農業みたいにじっくり5年10年のスパンで土を耕して育てて品種改良をするっていうものと決定的に合わないんですよ。従ってこの輸出産業化というのはたぶんひどい目に遭うと。外国の成金目当てに外国に売ってカネを稼ぐよりも日本人の所得を増やして日本人の賃金を上げるように経済政策を講じて、その立派な農産品を日本人に食わせるようにしてくれというのが、これが経済政策の王道であって、成金目当てに輸出するなんていうのは下の下の下策ですよ。いや、もっと言うと、なんか日本の農業の輸出産業化というのは保守派に多いんですよ。プライドを持てとか、もっと自信を持っていいとか言うんですけど、なんで外人に高く買ってもらうってことでないとプライドが持てないんですかと。それ自体が気に入らないですよね。関係ないじゃないですか。外人が高く買うからプライド持つ。そんなナショナルプライドは捨ててしまえ、ホトトギスと。こういうことだと(笑)

殆ど、賛成論者の議論というのは全滅なんですよ。ところが私はあまり気が進まないんですけど、TPPということであちこち引っ張り出されて、こう全滅させちゃうわけですよね。TPP賛成論を。そうすると全滅したほうの人たちの議論が、これほんとに多いんですけども、最後にこう言うんですよ。『おまえ、反対反対ばっかり言っててもしょうがないだろ』と。『反対ばっかりしてないで対案を出せ、対案を』とか、必ずそういうことを言うんですけども、私は何でそんな議論をするのか理解できないわけですよ。だってTPPに入ると世の中が悪くなるから止めてくれって言ってるだけなのに、なんで悪いことを止めるのに対案が要るのか?じゃあ、なんかノリピーかなんかが麻薬中毒になって、それ覚せい剤をやめなさいと言って、ノリピーが覚せい剤よりもっと気持ち良いことを教えろと、対案を出せ、対案を、と言ったら、じゃあ対案ないから吸ってて良いよって言うんですか?と」

西部「アメリカさんは巧みですね。この愚かな、面倒だけどこのイエロージャップを適当な口実で以って巻き込んで、財界も全部そうでしょ?」

中野「そうですよ。アメリカこそ、ゆすりの名人ってやつでしょ(笑)あ、更迭されてしまう」



IWJ『TPP公開講座』一部、中野氏発言から


IWJ(SOTA)1a名称未設定

「一つはTPPでアジアの成長を取り込むという、これが筆頭にあがるわけですけれども、TPPの交渉参加国はいま9ヵ国あって、それに日本を加えて全体の経済規模をGDPの比率を見ると、アメリカが10カ国のうち7割を占めていて、日本が2割なんですよ。つまり9割が日米で、オーストラリアが4,5%。残りの4,5%が残りの7ヶ国で、そのうちのいくつかがアジアという話なんですよ。しかもこの10ヶ国のうち、日本は貿易立国とよく言われるんですけども、GDPに占める輸出の比率が日本よりも低い国はこの10ヶ国中、アメリカだけなんですよ。だから日本とアメリカ以外の国は皆比率にして日本よりも国内市場が小さい。全体的な規模にしても全然小さい。これは日米貿易なんですよね、この協定は。だとするとアジアの成長を取りこむって一体そこを取り込むんですか?というのが一つ目。
 二つ目はAPECもそうなんですけど、開国という話なんですよ。まずTPPに入らないと鎖国だみたいな。開国か鎖国かというイメージで、開国は良いこと、自由貿易は良いことと、こうなっちゃっているんですけど、日本の平均関税率は世界でも相当低いほうで、韓国に遅れるなとか言われているんですけど、韓国なんかよりもはるかに低いんですよ。それからアメリカよりも低いんですよ。農業に限ったって韓国よりもはるかに低い。アメリカよりは高いんですけど、それはアメリカは競争力があるからで、ヨーロッパよりも低いんですね。農業の平均関税率のとり方というのは色々とり方によって順位が変わるんですけども、だいたい日本の農業の食料自給率というのは穀物の量ベースで言ったって2割か3割程度ということで、先進国の中でも低いほうなんですよ、いや低すぎるぐらいですよ。つまり自給率が低いということは農業について開国し過ぎたということなんですよね。その2点だけとっても何を言っているんだと。これでだいたいTPPの議論って終わっちゃうんですよね」
・・・・・・・・
中野「私も彼らのご指導を受けて調べましたけれど、これもアメリカの陰謀じゃなくてちゃんとアメリカの公開文書に書いてあるんですよ。アメリカの狙いが。なんて書いてあるかというと、金融保険市場を、保険も日本のどこを狙っているかというと、簡保と共済って書いてあるんですよ。しかも簡保、共済ってローマ字で書いてあるんですよ。(笑)いやほんとに。だから陰謀でも何でもないんですよ。なんで欲しいと言ってるのかというと理由は簡単で、アメリカには世界最大の保険会社AIJがあるわけですね。アメリカでは保険業界が強いわけですよ。だから年次改革要望とか2000年代も郵政民営化とアメリカが言ってきたのは簡保が狙いだったんですよね。日本の保険市場というのはアメリカに次いでデカイ。しかももっとまずいのは世界最大の保険会社であるAIJは今リーマンショックでこけて国有化されて税金が投入されてるんですよ。言い換えるとアメリカの保険業界というのは今や圧力集団じゃなくてアメリカ政府そのものなんですね。だからこんなものは普通に気付かないといけないと思いますけど、そこがたぶんヤバいと。今回、地震があってみんなで農協がおかしいとか言って農協を叩いてますけども今回農協がどれだけ活躍しているか。彼らは言わないだけですよ。彼らは今でもすぐに人員を送ってますよ、それから損害保険ということで共済のお金を一番早く巨額に下ろしているわけですよ。そういうことを彼らはやっているわけですよね。それをなんかTPP推進の人たちが農協が悪いんだと言ってぶっ叩いてそれを解体してアメリカに差し出そうとしているわけですよね。なかなか面白いことを考える奴らだなと思いますけどね。
一つは24分野ということが明らかになったことについては個別に何が危ないということも論点なんですけど、残念ながらこれは危ない、これは危ないと一つずつチェックしてやってみると言っても、たぶんその戦略はTPP推進の人たちに対しては無効だと思います。なぜか?TPP推進の人たちや政府とかはこの24分野が明らかになって首藤先生ほか野党から批判されたりしているうちに、こういうふうにレトリックを変えるようになったんですよ。
さっき首藤先生がおっしゃったように、TPPは参加してみないと情報が分からないと。これを逆手にとって、交渉に参加しないから分からないし、交渉に参加して日本に有利なルールを作っていけばいいじゃないか。え?弁護士が心配?保険が心配?じゃあ日本に有利なルールを作りゃいいじゃないか。そのためにはまず入らないとルール作りというのは出来ないんですよ。まず入りましょうって。こういうレトリックを弄しだしたんですよ。
これをやられちゃうと、ここが問題だ、ここが問題だという人たちに、いやそれを積極的に変えていこうじゃないですか、と言われると黙っちゃうということなんですよね。僕は、黙るほうが悪いと思うんですよ。黙る必要なんかなくて、ちゃんとこう反論すればいいわけですよ。『あなたは日本に有利なルールだったら、有利にしましょう、不利になるんだったら抜ければいいじゃないですか、とあなた方はおっしゃるけれども、じゃあ日本にとって有利なルールというのを定義してみてください』と。農産品だけでも山ほど品目があって24も分野があるんですよ。日本に有利なルールと、ルールのパターンって無数にありますよね。それのどのルール?例えば『じゃあ、コメは守る。牛肉は守る。でも保険市場は全部アメリカにくれてやる。これは有利なルールなんですか?不利なルールなんですか?』あるいは『弁護士は妥協するけども、他は全部日本に有利だとしたら、じゃあ弁護士の市場をアメリカに渡すという判断をするんですか?それについてどういうルールだったら日本に有利かということについて国民的な合意をとってないのに、なんで参加するって決められるんですか?』ということなんですよ。だから、俺は申し訳ないですけどTPPに反対する人たちもちょっと弱くて、『まずルールが有利かどうか定義してみろ』と。それから原理主義的な自由貿易論者にとってはコメの関税はないほうが日本にとって有利なルール。でもコメ農家にとっては関税を撤廃しないほうが日本にとって有利なルール。つまり業界の立場によっても、自分のいるポジションによっても、日本にとってルールが有利不利というのは定義が違うんですよ。
だからまずそこについて議論して国民的に、ここまでだったら合意する。ここのライン割ったら脱退するということについて議論しないといけない。だけどなんでTPP推進論者がそういうふうな不利なルールだったら有利にしましょう、不利になったら抜けましょうと言ってうやろうとしているかというと、第一に、TPP推進論者の意図は国益がどうだじゃなくてTPPに入ることそれ自体が目的だということなんですよ。
第二に、TPP推進論者はどうしてそういう言い方をしているかというと、TPP反対派に対する分断統治を図っているんです。どういう意味かというと、有利なルールにすればいいじゃないですか、不利になったら辞めますから心配するなと農業の人たちに言えば農業の人たちは『あ、コメは守れるんだ』『あ、畜産は守れるんだ』と思う。医師会について医師会が反対してくると。混合医療がどうのとか、市場原理主義を医療に持ち込むなとか言っているのに対して『いやいやルールが有利になればいいでしょ』と医師会に言えば、医師会は『あ、俺たちの利権は守れるかもしれない』と思うと。つまり反対派の人たちが業界ごとに縦割りで、横で連携を取らないから、各個撃破されるんですよ。僕が言いたいのは、もうアメリカが酷いしTPP推進論者もひどいけれども、もうちょっと反対するほうも、日本人全体が、ちょっと上から目線で言って申し訳ないですけれども、ちょっと自分の頭でもっと考えてもらわないと。こんなことぐらい私に言われないでも自分で考えてもらわないとヤられますよ、本当に」


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