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黒い雨:放影研データ 1万3000人分保有判明 (毎日新聞より)

*少し当方の反応が遅いが、ABCCのことや「内部被曝」のことに詳しい矢ケ崎教授や沢田昭二名誉教授のインタビューサマリーを掲載しているので、そちらも併せてお読みいただければ、より真相に近づくと思います。「黒い雨:放影研データ」のニュースが最初に報道で明るみに出たのは11月の上旬から中旬にかけてとのこと。


黒い雨:放影研データ/1 1万3000人分保有判明 /広島
毎日新聞 2011年11月30日 地方版
http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20111130ddlk34040583000c.html
 ◇公表し影響再検討を--長崎県保険医協会副会長・本田孝也さん(55)
 長崎県保険医協会副会長の本田孝也医師(55)の調査で、黒い雨を浴びた人に急性症状が高率に見られたとする報告書「オークリッジレポート」の存在が明るみになった。放射線影響研究所(南区)が、黒い雨に遭ったと回答した約1万3000人のデータを保有していることも判明した。黒い雨を巡っては、広島市などが援護対象区域を現行の約6倍に拡大するよう要望し、国の有識者検討会が議論している。資料の意義について、本田医師に聞いた。【樋口岳大】

 --放影研が保有している1万3000人のデータの価値は。
 ◆黒い雨による低線量被ばく、内部被ばくの影響を知る上で、極めて有用だ。長崎県保険医協会はこのうち、長崎の約800人がどこで黒い雨に遭遇したかを記した放影研の資料を入手し、分布図を作成した。これは長崎の黒い雨の雨域を塗り替えるものになった。広島の分布図も、放影研がデータを公開すれば作成できる。
 基本標本質問票(MSQ)には、下痢や発熱など急性症状のデータもある。より詳細な遮蔽調査では、いつ、どこで、どんな種類の雨に、どのくらいの間遭遇したかを聞き取っている。現在、広島の黒い雨の影響について国が設置した有識者検討会で議論されている。放影研は一刻も早くデータを公表し、この会議を始めとする中立的な専門家が入った場できちんと検討すべきだ。

 --なぜこれまで公表されなかったのか。
 ◆私も強い疑問を感じる。放影研は「03年頃からコンピューターに入力を始め、最近終わった」と説明するが、なぜ、それまで作業をしなかったのか。入力に7年もかかるのか。少なくとも遭遇場所の分布図の作成などは、非常に短時間でできただろう。


 --オークリッジレポートについては。
 ◆黒い雨を浴びた群の急性症状として、発熱13・56%、下痢16・53%、血便5・51%などと報告されている。放影研は比較対照群のデータの集計方法などに問題があると説明した。しかし、比較対照群を考慮しなくても、これらの急性症状の発生率は社会的常識、医学的常識から見て十分高いと言える。

 --オークリッジレポートは、放射線の人体影響の研究に活用されなかったのか。
 ◆レポートを作った山田氏は、原爆放射線の被ばく線量の推定方式「DS86」を作成した旧厚生省原爆放射線量研究チームの一員となった。DS86は、国が「放射性降下物などの残留放射線による人体影響はない」と主張する根拠になっている。なぜDS86の作成で、オークリッジレポートや放影研が持つ黒い雨のデータが生かされなかったのか。国は黒い雨の人体影響について再検討すべきだ。
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 ◇「高率で急性症状」 オークリッジレポート
 本田医師は、住民が黒い雨の健康被害を訴えているのに、被爆地域外とされる長崎市・間の瀬地区(爆心地の北東約7.5キロ)の資料を集めていた今年9月、収集した文献の中から「オークリッジレポート」を見つけた。
 米原爆傷害調査委員会(ABCC)の職員だった山田広明氏(86年死去)と、米オークリッジ国立研究所研究員のT.D.ジョーンズ氏が72年に作成したレポートで、これまで存在は知られていなかった。広島の爆心地から1.6キロ以遠で被爆し黒い雨を浴びた236人について、放射線の影響を分析。黒い雨を浴びた群では、発熱、下痢、脱毛などの急性症状が高率で認められたと結論付けている。
 一方、ABCCは被爆者ら約12万人が対象の「寿命調査」のため、1950年代に基本標本質問票(MSQ)を作成。対象者に、放射性物質を含む雨に遭ったか▽遭遇場所▽下痢や脱毛など被ばくによる急性症状--を質問していた。
 本田医師の照会に対し、ABCCの後継機関・放射線影響研究所は、MSQで「黒い雨に遭った」と回答した人が約1万3000人いると回答。長崎県保険医協会などは、放影研を所管する厚生労働相に、データの公開を求めている。


*「ABCC」「黒い雨」「内部被曝」「下痢や脱毛などの症状」に関してはぜひこちらのお二方がお詳しいので参照していただければ、放影研、放医研の見解が、「黒い雨データ」を考慮しないとする根拠や理屈に全くなっていないこと、それは何故かが分かると思います。ぜひ、こちらを

◆①【110527 琉球大学名誉教授矢ケ崎克馬氏インタビュー】byIWJ岩上安身氏 一部サマリーと私見http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-764.html
◆②【110527 琉球大学名誉教授矢ケ崎克馬氏インタビュー】byIWJ岩上安身氏 一部サマリーと私見http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-856.html 
◆③【110527 琉球大学名誉教授矢ケ崎克馬氏インタビュー】byIWJ岩上安身氏 一部サマリーと私見
http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-864.html
◆①【110608 名古屋大学名誉教授沢田昭二先生インタビュー】byIWJ岩上安身氏 *サマリー(PART1)http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-877.html
◆②【110608 名古屋大学名誉教授沢田昭二先生インタビュー】byIWJ岩上安身氏 *サマリー(PART2)
http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-881.html 
◆③【110608 名古屋大学名誉教授沢田昭二先生インタビュー】byIWJ岩上安身氏 *サマリー(PART3)
http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-893.html 
◆④【110608 名古屋大学名誉教授沢田昭二先生インタビュー】byIWJ岩上安身氏 *サマリー(PART4)
http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-904.html
◆⑤【110608 名古屋大学名誉教授沢田昭二先生インタビュー】byIWJ岩上安身氏 *サマリー(PART5)http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-906.html


黒い雨:放影研データ/2 大久保理事長ら会見 意図的な隠蔽否定 /広島
毎日新聞 2011年12月1日 地方版http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20111201ddlk34040582000c.html
 黒い雨に「遭遇した」とする約1万3000人分のデータを保有していることが分かった放射線影響研究所(南区)は11月21日の記者会見で、データ公表を検討する考えを明らかにした。大久保利晃理事長らが出席した会見の主なやり取りを報告する。【樋口岳大】

 --これだけのデータがなぜ分析対象になっていなかったのか。
 ◆黒い雨についての質問項目があると分かっていたが、寿命調査の参考にするためのもので、黒い雨の調査目的で集められたデータではない。集計をしても非常に偏りの大きい数値で、科学的にはあまり価値がないだろうと思ったし、過去の研究員もそういう受け取り方をしたと思う。意図的に分析しなかったとか、隠したということではない。データは03年ごろからコンピュータに入力し始め、最近終わった。
 --黒い雨への関心が高まっている。速やかにデータを公表するべきでは。
 ◆放影研の研究は、一定の手続きを経て、外部のレフリーまで含めて研究計画を立て、それが承認されない限り、正式な研究計画としては動かない。新たな研究計画を立ち上げることができるかは、これから検討する。
 --黒い雨の遭遇場所の分布図などはすぐに作成できるはずだ。
 ◆今までは研究の中間で中身を報告することは、ほとんどしてこなかった。しかし、この件で関心が高いことがよく分かった。遭遇場所の分布図などは単純な集計で作成できる。研究発表という形ではなくて、あるものをあるなりに見せることができるかを検討したい。
 --(「黒い雨降雨地域での放射線の人体影響は認められない」などと91年に結論づけた)専門家会議の座長は、当時放影研の理事長だった重松逸造氏。重松氏は、会議に黒い雨のデータを出さなかったのか。
 ◆当時の判断は分からない。私どもは補助金をいただくという意味では厚生労働省が窓口だが、独立した財団法人としての研究機関。研究成果に関してあれを公表しろとか、あれをやれという指示は、米国側からも日本側からも、一切受けていない。
 --国の有識者検討会では、黒い雨の援護対象区域の拡大が議論されている。国や県、広島市にデータを提供するつもりは。
 ◆自発的に出すことは考えていない。

黒い雨:放影研データ/3 急性症状に着目 積極的な提供が役割 /広島
毎日新聞 2011年12月2日 地方版http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20111202ddlk34040511000c.html
 ◇県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会事務局長・牧野一見さん(67)
 黒い雨に遭った約1万3000人のデータ保有が明らかになった放射線影響研究所(南区)に対し、県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会は11月15日、資料公開を要請した。黒い雨の被災者約1000人でつくる同会の牧野一見事務局長(67)にデータの意義などを聞いた。【樋口岳大】

 --データの存在をどう受け止めるか。
 ◆1950年代という、被爆後間もなく、被災者の記憶がしっかりしていた時期に回答を得ており、正確と考えられる。放影研は速やかに公開してほしい。放影研は黒い雨の遭遇場所の分布図公表を検討する考えを示しているが、急性症状のデータも公表すべきだ。被災者たちは重度の脱毛など放射線被害としか考えられない健康被害を受け、現在も多重がんなどで苦しんでいる。国は放射性降下物など低線量の残留放射線の影響を切り捨ててきたが、東京電力福島第1原発事故を機に、従来の説明で国民を納得させられなくなっている。原発から離れた場所でも放射性物質で汚染され、住民が避難させられているからだ。放影研のデータは、福島の被災者救済にも役立つ。
 --放影研はデータを「科学的にはあまり価値がないと思った」と説明している。
 ◆そういう結論を先に出さずに「大いに役立てて下さい」と提供するのが、国民に開かれた専門機関の役割では。出し渋ると「隠しているのでは」と疑念が生まれる。現在、国の有識者検討会が黒い雨の援護対象区域の拡大について議論しているが、この1万3000人のデータも議論するべきだ。国、県、広島市は放影研となれ合わず、データの提供を毅然と求めてほしい。
 --これまでデータが活用されるべきだった場面はあったか。
 ◆県と広島市が設置し、91年に「黒い雨降雨地域での放射線の人体影響は認められない」と結論づけた専門家会議だ。座長の重松逸造氏は当時放影研の理事長だった。データを提供して役立てるべきだった。放影研は海外の専門家などの審査を得ないと研究できないと説明するが、放影研に自らのデータを提供するなど協力している市民の意見こそ重視すべきでは。「海外の専門家」と聞くと、原爆の被害を小さく見せようと考える米国に迎合したような研究しかできないのでは、と危惧する。放影研が市民に認められる研究機関であり続けるためには、今回の問題にどう対応するかが大きい。

黒い雨:放影研データ/4止 後障害も追跡 広島市の調査補完可能 /広島
毎日新聞 2011年12月3日 地方版http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20111203ddlk34040701000c.html
 ◇広島大原爆放射線医科学研究所教授・大瀧慈さん
 広島への原爆投下後、放射性物質を含んだ「黒い雨」が降った地域の見直しについて、厚生労働省の有識者検討会とワーキンググループが科学的に検証を進めている。いずれのメンバーでもある広島大原爆放射線医科学研究所の大瀧慈教授(統計学)に、放射線影響研究所による保管が判明した約1万3000人のデータの持つ価値などを聞いた。【加藤小夜】

 --放影研が持つ1万3000人分のデータの意義は。
 ◆LSS(寿命調査)の調査対象者は、現在まで追跡観察されている。がんや慢性疾患といった後障害の罹患(りかん)や、それによる死亡の危険度が評価できる可能性がある。世界的に例のないデータだ。広島市と県の調査は08年で、記憶をたどって答えてもらっているが、格段に体験時に近い。1万3000人となれば大きな情報量となる。
 --黒い雨を浴びた人に急性症状が高率に見られたとする報告書「オークリッジレポート」については。
 ◆そんな物があるとは夢にも思わなかった。レポートに出てきた黒い雨の体験者群は236人あった。だが、黒い雨の体験者はもっと多く見つかっており、条件やいきさつがよく分からないから、評価のしようがない。
 --放影研はデータを公表してこなかった。
 ◆放影研は、直接被爆による健康影響に、関心が限局し過ぎていたのでは。黒い雨に遭ったかどうかという情報だけでは、扱いにくいところはある。不確定性を伴うような情報を解析に組み入れることは、結果の精度を悪くすると考えたのだろう。でも、被爆の程度とは、放影研が扱ってきたような単純なものではない。個人情報保護の観点から倫理的問題が起こらない方策は要るが、基本的には公開されるべきだ。そうすることで、それぞれの研究者が評価や検討をし合える。今回のデータを解析するためには、かなり整理をして基準を作り、数値として扱えるよう情報を変換しなくちゃいけない。工夫はいるが、解析は不可能ではないと思う。
 --国の検討会として、放影研に公開の要請は。
 ◆広島市などの調査を補完できる可能性は十分ある。将来的には(現在の検討会での議論と今回のデータを)統合して検討すべきとは思う。ただ、公開されても2、3年はかかるだろう。今統合をすることは、現実的でないと思う。=おわり


黒い雨:データ、早急な分析と公開を 田上・長崎市長、放影研に要請へ /長崎毎日新聞 
2011年12月2日 地方版http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20111202ddlk42040534000c.html 
長崎・広島原爆後に「黒い雨」が降ったと回答した約1万3000人分のデータを放射線影響研究所(放影研)が保持しながら、これまで「データが不完全」などとして分析せず、公開していない問題で、田上富久長崎市長は1日、早急な分析や公表を放影研に働き掛ける考えを示した。
 市議会一般質問に答えた。データは長崎被爆分も約800件あり、知られている同市西山地区以外の広範囲にも降雨があった可能性を示している。田上市長は「データが公表されれば放影研以外の専門家の意見も聞きたい」と述べた。【釣田祐喜、蒲原明佳】

黒い雨:県保険医協、放影研と厚労相にデータ公表を要請 /広島毎日新聞 
2011年12月3日 地方版http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20111203ddlk34040692000c.html 
放射線影響研究所(南区)が保有している黒い雨に遭遇した約1万3000人のデータについて、県保険医協会は2日、放影研と所管する厚生労働相に対し、データの解析と公表などを求める要請書を送ったと発表した。
 要請書は11月29日付。「黒い雨を浴びたことは一時的な外部被ばくではなく、汚染された土壌で育った作物を食べ、水を飲むことによる内部被ばく」と指摘。東京電力福島第1原発事故による被ばくの影響を推測する上で、「黒い雨を浴びた被爆者の健康状況を調査分析することは、貴重な資料を提供する」と述べている。
 放影研には、速やかな分析と結果公表を要請。厚労相には、放影研に迅速な対応を指示し、黒い雨の援護対象区域の見直しを議論している有識者検討会などで資料として採用するよう求めた。【樋口岳大】



NHKスペシャルでもありましたね。
「封印された原爆報告書」


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