Sekilala&Zowie

No one is free, even the birds are chained to the sky.


ニコ生トークセッション~(2)~ 「沖縄」を考える ~「レイプ発言」、メディア、日米関係・・・要旨

ニコ生トークセッション 「沖​縄」を考える ~「レイプ発言​」、メディア、日米関係~(2)

外務省国際情報局長、防衛大教授などを務め、日本外交に警鐘を鳴らし続ける孫崎享氏、そしてジャーナリストの高田昌幸氏が徹底討論!

ーーーーー【出演】ーーーーー
高田昌幸 (ジャーナリスト)
孫崎享 (日本の元外交官、元防衛大学校教授)
前泊博盛 (沖縄国際大学教授、元琉球新報論説委員長)

権力 VS 調査報道権力 VS 調査報道
(2011/09/26)
高田 昌幸、小黒 純 他
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沖縄と米軍基地 (角川oneテーマ21)沖縄と米軍基地 (角川oneテーマ21)
(2011/09/10)
前泊 博盛
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日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 (ちくま新書 905)日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 (ちくま新書 905)
(2011/05/11)
孫崎 享
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ーーーーーー【要旨】ーーーーー
(1)http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-1325.htmlのつづき

◆沖縄と米軍基地
ーーー高田「前泊さん著書『沖縄と米軍基地』で非常に分かりやすい例えを書かれている。東京などでは安保問題、沖縄の米軍基地問題は、中国が攻めてきたら?北朝鮮からミサイルが飛んできたら?テロが来たら?どうなるかという有事の議論をやっている。沖縄に行くと平時の議論。それは、国民を守るはずの米軍が平時から犯罪、事故、騒音などで県民の安全を脅かしている。また分かりやすい例で、在日米軍を番犬に例えた。そうすると、100匹の犬のうち74匹は沖縄にいる。本来、この犬は家の人、家族を守るはずなのに、逆に家族や近所の人にばっかり襲いかかり、噛みついてしまう。それが年間約100件起きている。統計が取れているだけで1972年から2010年の38年間、番犬が家族や近所の人に噛みつく例は5700件あった。うち一割が殺人・強姦・強盗などの凶悪犯。500件超している。この犬は夜中にしきりに遠吠えする。夜間の騒音、離発着。沖縄が最低限求めているのはこの番犬のしつけをしてくれと言っている。この番犬は半年から一年ごとにしつけが不確かな番犬がローテーションでやってくる。だったらこの番犬を他の家(本州)でも引き受けてくれと言ったら、番犬は有事のためにお金輪に必要だと言う。この議論が戦後ずっと繰り返されてきている。
 孫崎さんが先ほど言っていたこと。実は琉球新報が2010年の夏、アメリカに常駐している琉球新報の記者から、アメリカでは沖縄に海兵隊は必要ないという議論がたくさん出ていると。全国紙や主たるメディアは伝えないが、不要論というのはたくさん出ているんだという事が紹介されている。アメリカの下院の歳出委員会委員長のバーニー・フランクさんなどは『沖縄に海兵隊は必要ない』とはっきり言っている。この人はCNNの番組に出演し『沖縄の海兵隊は中国政策と何の関係もない。海兵隊を中国本土に上陸させることなどありえないんだ』と。色んなところで何度も言っている。これがなんで日本に伝わってこないのか?そもそも誰がどこで嘘をついているのか?」
□前泊「嘘をついているからではなくて、それを報道してくれないから分からないから。ワシントンにいる記者がサボっている。だからこそ、地方紙がなぜワシントンに記者を送らなきゃいけないかというと、中央紙がそれを書いていないから。それを地方紙の記者がきちんと現地で取材したら分かった。ウェブ上院議員もそう。『海兵隊の数ぐらいで本当に中国と戦えるとアメリカは思っていませんよ、当たり前ですよね』と言っている。いつまでアメリカは海外にこれだけ海兵隊を置いておくんだ。何の役に立つんだ。むしろ、財政が厳しくなって、国自体が財政破たんした時のほうが経済安保守れないじゃないかと。アメリカの力が落ちてきているのに、軍事力を維持するために国力を落とすのは矛盾しているじゃないかという話になってきている。
グアム移転もアメリカでは金が掛かり過ぎると。3兆円もかかるようなグアム移転を誰が決めたんだと。おまえたちが言ってる事は実は違うだろ。1兆円と言ってるけれど実は違うんじゃないのかという事でちゃんとした数字を出さない限りグアム移転費について凍結すると。ところが日本はそのお金を6割負担することになっている。そのお金は日本は何の疑いもなく出している。アメリカが止めているのに何のために日本は金を出しているんだと」
ーーー高田「なんで出すんですか?」
□前泊「知ってるのに知らないふりをしてお金を出しているような感じもあるけれど、アメリカが言ってるからという事で安全保障に関しては何でも言う事を聞いてればいいというふうにこの戦後66年間やってきたために、それが当たり前になってきて、考える事を止めてしまった。それがこういう安保の現状を生んでいる。似たようなもので、原発の問題がある。原発も安全神話というのが実はあって、安全だと言ってたから誰も議論しなかった。ところがこういうことになったときに安全じゃないじゃないかという話になる。だから一度戦争になったら分かるが、軍を持っているところが一番最初に叩かれる。軍があるから守っているから安全だと思ったら大間違いで軍があるところが最初に叩かれる」
ーーー高田「沖縄が真っ先に狙われる?」
□前泊「もちろん。岩国も横須賀もやられるかもしれない」
ーーー高田「じゃあ、東京も横田も狙われるかもしれない」
□前泊「軍があるところが狙われる。逆になったら分かる。軍を持っているところを先に叩かないと狙われる。そういう事の議論は全くされない。それから情報に関しては全く隠蔽してしまって、そのことを出してこない。例えば、グアム移転についても8,000人の海兵隊員をグアムに移転する話は実は水増しだということがウィキリークスで実ははっきりしている。それから1兆円かかるうちの6,000億を日本が出すという話についても、本当はこんなにお金がかからないけど水増ししていたという事がもうアメリカの公文書で明らかになっている。こういう事を朝日や琉球新報や海外メディアが書いているのに、日本の他のメディアは無視している。政府も無視している。これはどういうことか。アメリカは認めているのに、それが伝わらないメディアの現状は残念」

◆日米関係の根本的問題と官僚や政治家の従属体質
ーーー高「残念なんていうレベルじゃない。よく日米の密約問題でアメリカから公文書が出てきて、紛れもない事実なのに日本政府は知らない、分からないと言う事と全く同じ。誰がどこで情報を隠し捻じ曲げるのか」
■孫崎「根本に戻ると、米軍の基地というのが日本の安全保障にどれだけ貢献しているのかという議論が真剣に話されていない。重光葵という外務大臣、この人は1950年代、アメリカと在日米軍基地を基本的には撤退をさせようという交渉をする。それから、米軍は自分たちが居たいと言って居るんだから、何もそれに対して日本がお金を払う必要はないといって基地負担も止めようという事を言っている。これに対抗する考え方は何かというと、歴史を辿ると1951年に日米安保条約を作ったときにダレス長官が言っていることの一番重要なことは『我々は軍隊を日本の中でどこに置くか、どれだけ置くか、いつまで置くか、については日本と協議しない。我々が決めるんだ』と。この体制が残念ながら今日まで来ている。そういう意味で、占領が終わったときに安保条約が出来て、その安保条約の基本的な骨格は、在日米軍を置くということについて米国がどこに置くか、どれだけ置くか、いつまで置くかということについては自分たちが決める問題であるという体質が残念ながら今日まで来たと。ここに一番の核心があると思う」
ーーー高田「体質というか、アメリカのほうを向いて仕事をしないと外務省の中で出世しない?」
■孫崎「この辺はウィキリークスがかなり拾った」
ーーー高田「じゃあメモ書きを紹介。ウィキリークスが最近、お金を閉められて風前の灯みたいになっているが、日本に関係する外交公電をたくさん暴露した。その中で、私が拾ってきたのは二つ。一つは、2009年10月、アメリカのキャンベル国務次官補たちのチームが日本に来た。このとき、最初は防衛省の長島政務官なんかと一緒にいて、お昼のランチタイムになって政治家がいなくなった。官僚だけが残った。その時に高見沢さんという当時の防衛局長がアメリカのチームにこういう事を言う。『アメリカ政府は(普天間問題で)現行計画に調整を加えていく過程で、あまり早急に柔軟さを見せるべきではない』簡単に言えばアメリカ政府は日本に対してあまり柔軟になるなと、日本の防衛省の局長が言っている。しかも、防衛政策局長という非常にキーになるところ。
あるいは2009年の12月の公電で、日本にあるアメリカ大使館から本国に打たれたものだが、今日も問責決議を受けた山岡さん、当時、民主党の国対委員長。アメリカの駐日首席公使のズムワルドさんと会談して、山岡さんが『アメリカが普天間問題で引き続き鳩山政権に圧力をかけ続ければ鳩山内閣はたぶん崩壊する』この前後には、鳩山さんはどうしようもないだとかボンクラだとか、やるなら徹底的に攻めたほうがいいとか、アメリカにアドバイスを送っている。これは一体何なのか。恐らくこれ以外にも我々の見えないところでたくさんこういう事があるでしょう。アメリカとの色んな階段の場面、面談の場面はあると思う」
■孫崎「今仰ったように、外務省も同じような動きをしている。ここは非常に重要なポイントで、鳩山さんが正しいか正しくないかという議論は別にして、一国の総理が選挙が終わった後、この方針でいくという指令を出した。その方向を一応出している時に、官僚が全くそれをサボタージュすると。こんな日本っていったい何なのかと。あまりにもひど過ぎる。基本的に、本来官僚がなすべきなのは、選挙で選ばれた政権の基本的な政策を遂行するというのが官僚体制の根本なのに、それをせずに米国との関係でこうすることがいいんだということで、選挙で選ばれた政権の足元を崩していくという事は無茶苦茶」
ーーー高田「なんでそういうことになるのか?」
■孫崎「私は今、1945年ぐらいの占領下から今日までを見ているが、非常に残念なのは日本の日米関係の歴史というのは、自主路線を出した政治家というのは殆ど全部潰れている」
□前泊「潰されている?潰れている?」
■孫崎「また、非常に残念なのは、アメリカがこの政治家はあまり好ましくないという判断を出した時に潰すのは日本人だという事。日本のメディア、あるいは日本の政治家、日本の官僚、こういうところが一体になって自主路線をとる人を削除していく。この歴史」
ーーー高田「ニコニコを見ている若い方にもう少し詳しく。例えばどういう人が?」
■孫崎「(自主路線を)一番、しっかり言っていたのは重光さん。これはNHKでもやったけれど、9月2日に降伏の文書を作成する。降伏文書に重光さんなんかが署名した。その日に、実は沖縄ともちょっと関係あるけれど、3文書というのが出てくる。3文書というのは、≪公用語は英語≫≪お金はドル紙幣≫≪裁判権はアメリカが持つ≫というのを9月2日にアメリカ側は突き付ける。それは大変なことだということだということで、重光さんは9月3日にマッカーサーと直談判をする。そして重光さんは色んな事を言って、結局その直談判は成功する。直談判する前に『俺はこれが成功するまでは死んでも帰らない』みたいな句を読んで出掛ける。それで成功する。だからある意味では戦後の日本を救った人間。じゃあ、この人間がどうなるか。2週間ぐらいでクビ。(日本は)そういう国」
□前泊「クビにしたのは日本人。日本の官僚なわけだ」
■孫崎「日本人。日本の政治体制、国体。それは、そのときには戦犯の問題があり、その内閣のかなりの人は後々戦犯に問われる。重光さんのその時の姿勢は基本的には戦犯に問われるような過去があれば潔く受け入れるべきだとポジションを取っていたので、必ずしも望まれなかった。それから、芦田さんという人も、基本的には有事駐留。なにか深刻な事態が起こる、例えば中国とか朝鮮半島などの関係で何かあったときには来てもらって使う事は良い。しかし常時いる必要はないだろうと。この人も汚職疑惑事件で失脚する」
ーーー高田「炭鉱疑惑かなんかでしたか・・・」
■孫崎「いや、造船疑惑かなんかだと。ある意味では現在での小沢さんの問題とも近寄っている。そして、当時の検事が何と言ったか」
ーーー高田「芦田首相に対して?」
■孫崎「はい。芦田首相という日本の総理大臣を捕まえて検事が『あなた、政治の問題から去りなさい。そしたら罪には問いません』これが日本の政治体質。こういうようなことが何回も何回も繰り返されてくる。それから、多くの皆さんが良く知っている田中角栄。これだって同じようなこと」


(2)はここまで
(3)http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-1347.htmlにつづく

ーーーーーー【出演者プロフィール】ーーーーーー
■孫崎 享(まごさき・うける) @magosaki_ukeru
元外務省国際情報局長。1943年満州・鞍山生まれ。1966年東京大学法学部中退。同年外務省入省。駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大学校教授などを歴任の後、09年定年退官。著書に『日米同盟の正体』、『日本人のための戦略的思考入門』、『日本人が知らないウィキリークス』、『日本の国境問題』など。
□前泊博盛(まえどまり・ひろもり)
沖縄国際大学教授。1960年生まれ。駒澤大学法学部卒、明治大学大学院修了(経済学修士)。84年、琉球新報社入社。文化部、社会部、東京報道部、政経部などの記者を経て98年から編集委員。この間、沖縄国際大学非常勤講師(98年~2001年兼務)。01年、九州大学大学院助教授(国際政治学)、編集委員兼論説委員、経営企画局次長、論説副委員長、紙面審査委員長、論説委員長を経て11年4月から現職。主著には、『子供たちの赤信号――学校保健室はいま』、『検証・沖縄問題』、『検証[地位協定]――日米不平等の源流』、『沖縄と米軍基地』など。
○高田昌幸(たかだ・まさゆき) @masayukitakada
1960年高知県生まれ。ジャーナリスト。法政大学卒。86年北海道新聞入社。社会部、東京政治経済部、報道本部次長、ロンドン支局長などを歴任、96年、取材班の一員として「北海道庁公費乱用の一連の報道」で新聞協会賞などを受賞。2004年、取材班代表として「北海道警の裏金問題取材」で新聞協会賞、菊池寛賞などを受賞。2011年7月からフリー。この間、北海道大学大学院で非常勤講師(調査報道論)などを担当。著書に『希望』、『権力VS調査報道』など。



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