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【転載】TPPと農産物貿易政策 石田信隆~TPP参加によっても日本農業の輸出産業化が可能とする意見(山下一仁氏)は,恣意的なデータによっており,まったくの誤り

http://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n1109re1.pdfより一部転載


TPPと農産物貿易政策    理事研究員 石田信隆

関税撤廃の影響をどう見るかで意見が分かれている。日中間の米価格差は1.4倍以下であり,TPP参加によっても日本農業の輸出産業化が可能とする意見(山下一仁氏)は,恣意的なデータによっており,まったくの誤りである。

1  TPP と農業をめぐる議論
(1) 関税撤廃の影響をめぐって-日中米価比1.4倍論のデタラメ-
TPP参加がわが国の農業に及ぼす影響については,農林水産省が試算をしている(注1)
それによれば,日本が関税を撤廃して何らの対策を行なわない場合には,農業生産額は4兆1千億円減少し(09年の生産額は8兆円),生産量ベースの減少率は米▲90%,甘味資源作物▲99%,でん粉原料作物▲100%,牛乳乳製品▲56%,牛肉▲75%など,被害は甚大になる。この結果,食料自給率は現在の40%から14%程度に低下し,貨幣評価した農業の多面的機能は年間ベースで3兆7千億円程度喪失する。
この試算に対しては,TPP推進論者から「被害が過大である」との批判がある。
たとえば山下一仁氏は,農林水産省の試算が米の内外価格差を4倍としている点について,「中国から輸入したコメの価格は10年 前 の60キ ロ グ ラ ム 当 たり3,000円から直近の09年では1万500円へと3.5倍にも上昇している。一方で国産の米価格は1万4,000円くらいに低下しており,日中間の米価は接近し,内外価格差は1.4倍以下となっている」とし,「この試算には作為的な誇張がある」と批判している(注2)
そして,減反をやめれば米価はさらに下がるので,コメのより多くの輸出が可能になると主張している(注3)
この山下氏の主張は,TPPに参加しても日本農業への被害は大きくなく,影響があっても直接支払いでそれを回避でき,大規模農家に施策を集中すれば日本農業を輸出産業化することが可能であるというような,TPP推進とセットで主張される日本農業論の基礎になっている。
しかし,山下氏のこの主張はまったくの誤りである。それは,山下氏が中国米輸入価格として採用しているSBS(注4)の取引価格が,中国国内の価格実態からかい離しているためである。
第1図に,日本と中国の米価推移を表わした。確かにSBS方式での中国うるち精米平均価格は,10年には60kg当たり10,140円と10年前の2.7倍に上昇し,日本の農家販売価格との差が縮小している。
20111228200943.jpg

しかし問題は,中国国内における農家の販売価格や市場における消費者向け販売価格は上昇しているものの依然極めて低く,日本の農家の販売価格との間には4~7倍の差があることである(注5)
すなわち,近年SBS価格は大きく上昇しているが,その大部分は中国国内の米価動向を反映したものではない。中国は,日本に対して高く売れるから高く売っていることの結果なのである。
このことは,他のデータからも裏付けられる。
農林水産省によれば,中国国内の米卸 売 価 格は60kg当たり3,000円以下で推移しているし(注6),FAO統計により08年の中国の米輸出単価を算出すると(長・中・短粒種込),精米は60kg当たり29ドル,玄米は同28ドルと極めて低水準である。これらを勘案すると,品質格差を考慮しても,日中の米価格差は4倍程度と見るのは妥当である。
SBSの特殊なデータのみ見て内外価格差が1.4倍以下であると主張する山下氏の方にこそ,「作為的な誇張がある」と言うべきである。
このような,関税撤廃がもたらす影響を不当に小さく見せる主張は,TPPをめぐる議論がかみ合わない状況を生み出しており,真面目な議論を阻害するものと言わなければならない。
(注 1 ) 内閣官房(2010)「EPAに関する各種試算」
(注 2 ) 山下(2011)pp.51-52
(注 3 ) 山下(2011)p.52
(注 4 ) 売買同時契約方式(Simul taneous Buy and Sell)。ガット・ウルグアイ・ラウンド合意で定められたミニマム・アクセス(最低限の輸入機会の提供)としてわが国が輸入する米は,国家貿易方式を採用し国が一元的に輸入しているが,その一部にSBS方式を導入し,輸入業者と国内の実需者が直接取引する実質的な民間貿易が行なわれている。
(注 5 ) これらの数値には,玄米と精米があり,また品質格差も考慮する必要があるが,ここでの分析に大きな影響はない。
(注 6 ) 農林水産省(2009)「ミニマムアクセス米に関する報告書」



昨日付でTPP推進論者の山下一仁が独立行政法人経済産業研究所のコラムにて「TPP不参加は震災復興を困難にする」とか何とかひどい暴論吐いておりますhttp://www.rieti.go.jp/jp/columns/s08_0006.htmlが、最近テレビでようやくTPP論議が行われ、マスメディアの使命として賛成論者優勢に世論を誘導する目的があったわけだが、その世論誘導という国民を愚弄する印象操作、或いはほとんどアメリカの工作機関としての役割を果たさんとする公共のメディアの悪用が中野氏の例のフジでのインパクトある発言により、メディアが意図的に情報を隠し世論を捜査している意図が浮き彫りになり、より多く周知されるようになった。
あの「10年間で」という隠蔽の事実は他の学者の方々からも前々から指摘していたことだが、改めて既存メディアで歯に衣着せぬ物言いで怒りを持って吐き捨てるように指摘した中野氏のインパクトにより話題が広がりメディアの世論誘導が露呈した。
そのような流れの中でようやくメディアが野田総理のAPECでの参加表明の賛否を前にして、真実に対し重い腰を上げ、取り上げる機会が瞬間的に増え、討論の機会を表のメディアでも見かけることになった。が、工作機関のような世論誘導をしてきたとバレた後になっても知らばっくれるメディアが素知らぬ態度で「中立」を装うために、賛成派が多い、或いは同数だとしても、司会者の采配にによって圧倒的にTPP反対論者が不利に立たされるという懸念をぬぐいきれなかったし現に他の場面で見てきた。
特にNHK。それは原発事故後の放射能問題の時「深読み」に出演された矢ケ崎教授の発言を妨害するNHKの司会と解説者の露骨な様を見ていたからである。他にも操作的なものは挙げればキリがない。矢ケ崎教授自身も恐らくNHK出演という不慣れな点を差し引いても、それでもTPPの反対論者の藤井氏や鈴木氏、そしてあのとき山下に対峙したのは榊原氏の出演時はそうしたことを踏まえてか、対策を講じていたように見えた。彼らは学者然としながらも、マスメディア対策として強く論陣を張るという大事な戦略を練っていたかのように、相手の発言の介入を許さず、司会者の意図的な阻止も無視して、強く主張し、熱く訴え、TPP賛成論者を喝破したのだった。メディア戦略的にも視聴者の記憶に残す爪痕は残しただろう。そこで山下一仁はことごとく論破されてる姿を見たばかり。性懲りもなくまた無茶苦茶な内容「震災復興のためにはTPP参加が必須」というようなショックドクトリンなコラムを寄稿していたから驚いた。自由な言論は保障されるべきだが、「恣意的なデータ」で「誤った」「作為的な誇張」をするのは何重にも間違いを犯していることになるので、それを指摘した記事を転載した。その上で山下コラムはとにかくTPP参加結論先にありきで、そのために導く論拠を強引に引っ張ってきているとしか見えない。それがなんとも雑駁で目の荒い論によって暴走しているような印象を与える。その必死な暴走ぶりはなぜだろうか?答えは彼のプロフィールにあるような気がした。そこで
山下一仁が所属しているその他の団体は東京財団21世紀政策研究所とある。
東京財団の理事長の加藤秀樹氏は元大蔵省の役人http://www.tkfd.or.jp/about/about.php?id=1 常任理事の柴橋治生氏http://www.tkfd.or.jp/about/about.php?id=7 は元シップアンドオーシャン財団法人の常務理事のようで、そのシップアンドオーシャンの会長の秋山昌廣氏は元防衛事務次官http://www.sof.or.jp/jp/about/officer.php そこには加藤秀樹氏も理事に収まっている。東京財団の顧問は笹川良平日本財団会長。
山下氏のもう一つの所属、21世紀政策研究所の会長はあの悪名高い経団連会長で住友化学の米倉であるhttp://www.21ppi.org/about/member.html ものの見事なまでに経団連関係の財界が名を連ねて運営している。ここの研究テーマhttp://www.21ppi.org/theme/2011.html は言わずもがなであるが、大学の教授を子飼いのように飼い慣らして財界の意思に沿った研究をさせている。もちろん日本だけではないがまさに学問がカネで買われご主人様に忠実な(事実は無関係な)学問を生み出していく現場と思われても仕方がない。こうやって見ていくと、山下一仁が誰にアピールしているかが分かる。原発ムラで証明された“事実を無視する”“データを恣意的に操作する”は官僚組織と連動する他のムラ社会(他の省庁のぶら下がり機関)でも共通している事を証明している。
程々に経産省から天下っている経済産業研究所の役員→http://www.rieti.go.jp/jp/about/executive.html


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