Sekilala&Zowie

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【ベトナム原発輸出は日本の財政投融資】100万キロワット級の原子炉2基を建設、事業規模は1兆円程度とされる。日本政府は事業への出資をはじめ、政府開発援助(ODA)を通じた技術者育成、国際協力銀行(JBIC)による融資なども検討、至れり尽くせり~“原発輸出”再開の愚 安西巧より転載

ツイッター上で、ベトナム原発輸出に関して『日本も売る方も売る方だけど、ベトナムも買う方も買う方だ』というような、なにやらベトナムが金を払うという認識でいる人がいるらしいので、以前8月頃に当ブログで、実はそうじゃないことを記事にしたので一部最掲載。


◆【一部文字おこし】「仙谷さんは原発輸出に関してJBICと組んでますからね」
110823 福島みずほ対談
 IWJ IWJ(円)3c kibanacosmos-1


http://www.ustream.tv/recorded/16826229

◆岩上
仙谷さんについてちょっと聞きたい。去年の6月以降は大変な権力者。社会党なのに自民党と連立するしか考えてないような人になっちゃった。
何で旧社会党出身者であのように権謀術数を駆使して、極めて自民党的な政策的に言うとほとんど自民党と変わらないような事を推進する。
やっぱり原発も推進でしょ?本音では」
◆福島
原発の輸出に関してJBICと組んでますからね。JBICとは国際協力銀行で日本がベトナムなど色々輸出するときに、JBICという国際協力銀行がみなさんの財政投融資、お金を融資、或いは債務保証して原発輸出するんです。
だから原発輸出というとどこからかお金が、ベトナム政府から日本に来るのかと思うんだけど、そうじゃない。
日本の国際協力銀行が融資をする。
そのお金の元は皆さんたちの財政投融資なんです
◆岩上
「ということはベトナムの政府からではなく、我々のお金でベトナムに原発を作るということですか?」
◆福島
「そうなんです」
◆岩上
「これは円借款ということ?」
◆福島
「円借款じゃなくて、財政投融資を使って債務保証や融資をする。つまり――」
◆岩上
「ベトナムに貸し付けてる形はとるんですか?」
◆福島
「まだ契約書はできてない。基本的に日本が――」
◆岩上
「ODAのように――」
◆福島
「ODAではないんです。ただ、ODAでいうと原発を建てるときの周辺の工事やいろんなモノはODAでやることが多いんです」
◆岩上
要するに、その国の資本ではなくて、わが国の資本、つまり我々のお金を使って、わざわざ要らない原発を他国に建てて、そのお金は貸し付けた形にして、実際回収できるかはともかくーー
◆福島
分からないんです
◆岩上
でも、そういうお金で誰が潤ったかというと原発輸出メーカーですよ。東芝、日立、三菱。そういうところに対する批判、非難が全然上がらないんですね
http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-1020.html より


“原発輸出”再開の愚
安西 巧  【プロフィール】 バックナンバー2011年11月11日(金)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20111107/223672/
 3.11東日本大震災後の東京電力福島第1原子力発電所の事故は経済のみならず、社会の風景を変えた。「原発安全神話」が崩壊して電力調達問題が喫緊の課題として浮上、折からの円高と合わせて産業の空洞化への懸念も広がる。再生可能エネルギーへのシフトは自明の理だが、既得権益の壁にぶつかり、新市場創造への道は険しい。対処能力を欠いた民主党政権は“霞ヶ関”の軍門にくだり、政治が迷走する中で、東北や首都圏の約4000万人の住民は爆発した原子炉から飛散した放射性物質に怯えながら暮らしている。日本人も企業も抜本的な思考や価値観の変革を求められている。未来を見据えながら、激変する経済社会のうねりをマネジメントの視点から論じる。
 日本からベトナムへの原発輸出プロジェクトが再び動き始めた。

「ベトナムは日本による原子力発電技術の提供を熱望している」
 「日本は世界最高水準の原発技術の提供を保証する」


 10月31日、来日中だったベトナムのグエン・タン・ズン首相と野田佳彦首相が首脳会談後に共同コミュニケを発表。昨年秋に決定したものの、3月の福島原発事故で協議が中断していたプロジェクトに両国政府は正式にゴーサインを出した。
 原発立地予定地は同国南部ニントアン省で100万キロワット級の原子炉2基を建設、事業規模は1兆円程度とされる。日本政府は事業への出資をはじめ、政府開発援助(ODA)を通じた技術者育成、国際協力銀行(JBIC)による融資なども検討、至れり尽くせりで支援する構えだ。

 ベトナムだけではない。野田首相は政権発足後、インド、ヨルダン、トルコなどへの原発輸出協議を軒並み再開させつつある。原発メーカーの日本勢はもちろん、「政府の支援が大きい。引き続き売り込みなどをお願いしたい」(三菱重工業の大宮英明社長)と歓迎する。
 「一度始めたら誰も止められなくなる。その挙げ句が巨額の財政負担に結びついた」
 民主党が政権発足以来、鳴り物入りで進めた公共事業の「仕分け」で何度も繰り返された警句だ。これがそのまま、原発輸出にも当てはまりそうな気がしてならない。

 政府は昨年、原発輸出を「新成長戦略」の柱に据え、経済産業省や外務省にインフラ海外展開の部隊を設置、政官民総動員体制で受注活動に力を注いできた。福島で「レベル7」の未曾有の事故を引き起こしても、いまだに原子炉内部の状況さえ把握できていない状況下でも、予算がつき、組織まで用意すればいまさら引き返せないということなのだろう。

原発建設を成長産業と見るのは経済オンチ
 しかし、原発建設をいまだに「成長産業」と見ているのは、永田町と霞ヶ関に巣食うひとにぎりの“経済オンチ”の人々だけなのではないか。2000年代半ばに地球温暖化問題や原油高騰を背景に「原発ルネサンス」と囃し立てられた時期もあったが、その後の原油価格下落やシェール(頁岩)ガス生産量の急増によって原発が優位性を失いつつあった矢先に福島の事故が発生した。
 “メード・イン・ジャパン”の神通力は薄らいだとはいえ、日本のモノづくり能力や労働者の質に対する評価が高かっただけに、「フクシマ・ショック」が海外に及ぼしたインパクトは大きかった。ドイツやスイス、イタリアが脱原発に舵を切っただけでなく、世界のビジネス界も潮が引くように相次いで撤退モードに入った。
 今年4月19日、米電力大手NRGエナジーはテキサス州で進めていた「サウス・テキサス・プロジェクト」(STP)原発3、4号機の建設計画を中止すると発表した。NRGは2008年に東芝と合弁会社(出資比率はNRG88%、東芝12%、行く行くは東京電力も出資予定になっていた)を設立、2016~17年稼働を目指し、100億~110億ドルを投じて総出力270万キロワットの改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)を2基建設する計画だった。
 NRGのSTP増設撤退は、タイミングからいって福島の事故が決定打になったことは否定できないが、実は、米国では「フクシマ」以前から電力業界での原発の位置づけが揺らいでいた。ブッシュ前政権は2005年に「包括エネルギー法」を成立させ、スリーマイル島事故(1979年、ペンシルバニア州)以来途絶えていた原発を大量に新設(2020年までに30基)する計画を打ち出し、現在のオバマ政権も「グリーンニューディール構想」を掲げ、原発建設に対する政府の債務保証枠(185億ドル=2011会計年度)を設定して業界を支援してきた。

 しかし、この業界支援制度は昨年の中間選挙で与党民主党が惨敗してから、財政支出を病的なまでに忌み嫌う茶会党(ティーパーティー)の台頭もあって円滑に機能しなくなった。STPは昨年前半に政府の債務保証を受ける見通しを立てていたが、予定は大幅に遅延。一方で、シェールガスの効率的な抽出方法が確立して数年来、米国内では天然ガス生産量が急増。埋蔵量も国内需要の30年分といわれ、この3年間でガス価格は約6割も下がっている。
 こうした政府保証の出し渋りやガス価格値下がりのあおりを食ったのが、米コンステレーション・エナジー・グループが計画していた「カルバート・クリフス原発」(メリーランド州)。原発への債務保証に慎重になった米政府が同原発の保証料として8億8000万ドルを請求したところ、安価なガス火力発電に対抗できないとして昨年10月、建設計画を凍結してしまった。
 そもそも米政府が債務保証をして原発建設を支援してきたのは、電力事業者の資金調達コストを下げるのが目的。逆に言えば、政府の保証がなければ通常の金利を負担できないほど、米国での原発ビジネスは採算性に乏しいということになる。メリーランド州は電力料金の自由化が進み、ガス発電などとの競争が最も激しい地域といわれる。同州が地盤のコンステレーション社はカルバート・クリフス原発の建設断念から半年後の今年4月、米電力最大手エクセロンに買収されることが発表された。

さらにダイナミックな欧州の脱原発
 脱原発が進む欧州では企業の動きはさらにダイナミックだ。ドイツの総合電機大手シーメンスのペーター・レッシャーCEO(最高経営責任者)は今年9月、独シュピーゲル誌のインタビューで原子力事業から完全撤退することを明らかにした。「今後、原子力発電の建設や投資、運営に関与しない。我々にとってこの章は閉じられた」というのがレッシャー氏の弁。
 シーメンスは09年、フランス原発大手アレバとの合弁会社「アレバNP」の持ち株(発行済み株式の34%)をすべてアレバに売却、代わりにロシアの原子力大手ロスアトムと提携する方針を表明したが、アレバが協定違反だとしてシーメンスを国際商業会議所国際仲裁裁判所(パリ)に提訴。今年5月、同裁判所はシーメンスが原発部門でアレバと競合することを禁じ、さらに違約金として6億4800万ユーロの支払いをシーメンスに命じた。
 こうした事業戦略の混乱に加えて、福島原発事故を受けた独政府が同じく5月に2022年までに国内の全原発を停止すると決定。2007年に就任し、一時は原発を成長部門と位置づけたレッシャー氏だが、早々に先行きを見切り、撤退に踏み切った。
 チェルノブイリ原発事故(1986年、旧ソ連=現ウクライナ)の恐怖を身近に経験した欧州では、原発を国の中核事業としているフランスを例外として、原子力ビジネスに積極的な企業は見当たらない。欧州エンジニアリング大手ABB(アセア・ブラウン・ボベリ、スイス)は1999年に原発事業を英国核燃料会社(BNFL)に売却。このBNFLは同年、米原子力大手ウエスチングハウス(WH)も傘下に収めており、英国では一時国を挙げて原発ビジネスにのめり込んだ時期があった。
 だが、2000年にBNFLのMOX(プルトニウム混合酸化物)燃料のデータ改竄問題が発覚して国内で原発に対する風当たりが厳しくなったのに加え、ブレア政権が実施した市場化テストで天然ガス発電が原発に対してコスト面で圧倒的優位に立ち、英国内で原発への投資意欲は急速に低下。BNFLは2006年にWHを東芝に売却したほか、傘下のブリティッシュ・ニュークリア・グループ社(BNG)やウラン濃縮会社URENCOなどの保有株を次々に手放す方針を打ち出した。
 繰り返しになるが、欧米のビジネス界では数年前の「原発熱」が急速に冷めつつある。シーメンスの原発撤退が明らかになる2週間ほど前の9月初め、米エンジニアリング大手ショー・グループが保有するWH株(発行済み株式の20%)をすべて東芝に売却する意向を表明。東芝のWH株の持ち株比率は67%から87%へ上昇したが、ショーに支払う1250億円の対価と引き換えに手に入れるものは過大なリスクばかりではないかという印象が強い。ショーのWH株売却は「円建て債券で出資金を調達していたため最近の円高で為替差損が生じた」ということが表向きの理由とされているが、原発ビジネスの将来性がWHに出資した5年前に比べ急速にしぼんだことと無関係ではないだろう。

黄昏市場にのめりこむ日本が抱え込む新たなリスク
 そんな黄昏の原発市場に、日本勢は敢えてのめり込んで行こうとしている。東芝、日立製作所、三菱重工業といった民間企業が独力で原発ビジネスを継続することに異論を差し挟む余地はない(コンバインドサイクル発電などガスタービン事業で高い競争力を持つ三菱重工や地熱タービンで世界シェア首位の東芝が原発事業で経営資源を浪費するのは惜しいが…)。失敗してもオウンリスク(自己責任)だから、経営者が判断すればいい。

 しかし、政府が金融支援するとなると話は違ってくる。公的資金を投じる海外プロジェクトの採算性を官僚や政治家が判断できるのか。稼働した原発が万一事故を起こした場合に巨額の賠償請求を断ち切れるのか。スリーマイル島事故もチェルノブイリ事故も原因は操作ミスであり、福島の事故も地震・津波が発端とはいえ、安全対策を怠った人災であることは政府も認めている。
 設備は最新鋭でも人的過失は避けようがない。福島の事故で原子炉メーカーの米ゼネラル・エレクトリック(GE)の製造物責任が問われないのは、日本の原子力損害賠償法(1961年)が米政府の強い影響力を払拭できない状況下で制定され、第4条で事業者(電力会社)のみが無過失責任、無限責任を負うと規定されているからだ。こんな風に外国の法律を自在に操る離れ業を今の霞ヶ関や永田町の住人がやってのけることが果たしてできるのか。
 「新成長戦略」の惰性でずるずると原発リスクを抱え込む野田政権。そこに、いまだ健在の“原子力ムラ”の無責任な蠢(うごめ)きを感じるのは筆者だけだろうか。



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