Sekilala&Zowie

No one is free, even the birds are chained to the sky.


【陸山会事件】政治資金規正法に共謀理論を適用した指定弁護士の論理からいくと小沢氏有罪論理が検察へそのまま自動的にブーメラン、の模様

もう皆さん既にご存知でしょうが、先達てIWJで語った陸山会事件における指定弁護士の論告について、郷原氏がメルマガでもっと詳細な形で鋭く論じている。健全な法治国家のために声を上げる会の代表の八木さんも郷原さんとのツイッターでのやり取りや八木さん自身のブログのなかでもこの件に触れ、八木さんは、ブログ面白くなってきましたよ:指定弁護士のその論理、検察にそっくりそのままお返しいたしましょう】でこの郷原弁護士の論理がそのまま検察にも当てはまり、もし大善裁判長含め3名の担当裁判官らが指定弁護士のこの論理で有罪判決を出した場合は自動的に同じ論理で検察も有罪にしないといけなくなった、と述べている。
<一部引用>

もし、万が一、この論理をもって、大善コートが小沢氏に有罪を宣告したならば、たとえ、具体的な共謀の事実を特定し、立証することができなかったとしても、自動的に、最低でも、吉田特捜副部長と佐久間特捜部長の偽計業務妨害と虚偽公文書作成および行使も、有罪が確定する模様です。

まさしくこの論理、19日に予定されている最終弁論で弘中弁護士率いる小沢弁護団が組み立ててほしいところ(多分そうするでしょうが)。ここのブログでも、ヤクザの上下関係と議員秘書の上下関係を同じように扱え、という検察側がしきりに匂わした論理はそっくりそのまま検察に当てはまることを指摘してきた。共謀理論に関する郷原氏の記述も一部ご紹介。
<一部引用>

・・・共謀の主張・立証の根拠とされている「共謀理論」は、かつて「暴力革命」を標榜する過激派によるテロ、ゲリラ事件や拳銃による殺傷事件を繰り返す暴力団等による組織的犯罪の摘発・処罰に用いられたことにある。それは、論告中に、平成 15 年の暴力団組長の銃刀法違反事件の最高裁判決を引用していることにも表れている。この判決では、自らの警護に当たる組員に拳銃を持たないように指示命令することができる組長が、組員らが拳銃を所持していることを概括的にではあれ確定的に認識していたことで、「黙示的に意思の連絡があったと言える」として、拳銃の所持について組長の「共謀」を認めている。指定弁護士の論告では、この最高裁判例の考え方を、政治資金収支報告書の虚偽記載である本件事案に適用して、小沢氏が石川氏らを指揮命令し、犯行を止めることができる立場であったこと、小沢氏には、4 億円の資金提供の事実を隠蔽するために政治資金収支報告書に虚偽の記載を行うことについて確定的認識があった、ということを根拠に、小沢氏に共謀が認められるとしているのである。
この主張・立証は、刑事司法の常識を逸脱したものと言わざるを得ない。
過激派のテロ・ゲリラ事件や、暴力団による拳銃による抗争事件などでは、当該組織の存在と活動自体が犯罪性を帯びていて、国家や社会にとって容認できないものであり、しかも、そのことを、当該組織の側も敢えて否定はしていない。過激派の場合は「犯行声明」を出したりして公然と認めており、暴力団は、まさに反社会的団体そのものである。
これらの事案では当該組織によって犯行が行われたことは明らかであっても、実行行為者や首謀者を特定する証拠がないために、通常の刑事事件で「共謀」の立証に不可欠となる「具体的謀議」の事実を特定することができない。
このような場合の共謀の立証の方法として、具体的謀議自体を全く特定せず、(ア)組織としての方針や意思、(イ)組織内における被告人の地位・立場、(ウ)被告人が、何らかの形で、犯罪の実行を認識していたことについての客観的証拠、の 3 つを立証することで、共謀を立証するという方法がとられてきた。
ここでの立証の考え方は、「謀議」という具体的事実自体を立証する、或いは推認するという一般的な共謀の立証とは異なり、上記(ア)~(ウ)の事実を立証することによって、直接「共謀の成立」という法的評価をすることが可能だという考え方に基づく。
このような「共謀理論」は、一般の刑事事件の事実認定とは質的に異なる。それは、共謀の認定を、本来の構成要件事実である「謀議」という具体的事実ではなく、組織の活動における地位・役割と犯行に関する認識という要素に基づく「規範的評価」によって行おうとするところに特徴がある。
すなわち、本来、刑事事件で立証する事実は、「誰が、いつ、どこで、何をしたか」という個別具体的な事実である。それが明らかにされることで、その事実に関して、当該被告人が、どのような意思でどのように犯行に関与したかが明らかになり、共謀による刑事責任の有無・程度が立証されるのである。ところが、前記のような特殊な組織的犯罪においては、その組織的活動に関わる、何らかの「状態」が立証するという方法をとるのである。論告が引用する最高裁判例の事案でも、暴力団組織が、組長護衛のために部下が拳銃を所持している「状態」について組長が認識していることで組長の共謀が立証できるとされたのは、その典型的な例である。
しかし、このような「状態」とその認識を立証することによって共謀を行う余地があるのは、当該組織の活動自体が恒常的に犯罪に向けられていると考えられるからである、「暴力革命」を活動目標として掲げ、テロ、ゲリラの実行を組織として認めている過激派がまさにその典型であり、他の暴力団との拳銃による抗争事件を繰り返している暴力団組織も、その活動自体が犯罪に向けられていると言える。そのように、犯罪に対する恒常的な認識が組織内で共有されていることを前提に、被告人の地位と、特定の犯罪事実に関する被告人の認識を立証することで共謀が立証可能と考える余地があるのは、犯罪を行うことにより、或いは、犯罪を行ってでも、目的を達成しようという方針が組織内で共有されていることが前提なのである。
このような特殊な「共謀理論」を適用する余地があることの背景には、そのような自ら社会秩序に反する活動を標榜している組織は社会から排除されるべきであることについての「社会的合意」の存在がある。
そのような共謀理論を陸山会事件における小沢氏の共謀に適用すべきというのは、過激派、暴力団組織等の共謀の前提となる「組織の存在及び活動自体の反社会性」を、特定の政治家、政治団体の政治資金の処理をめぐる事件に適用することを求めているということにほかならない。
しかし、政治資金の処理、収支報告書の記載に虚偽があったと言っても、それは、政治資金に関する手続きの問題に過ぎない。政治資金の処理に関するルールは、国民、有権者の政治家、政党の選択のための情報開示の問題であり、テロ、ゲリラ事件、暴力団の抗争事件のような国家や社会を根底から揺るがしたり、実際の人の死傷の危険を生じさせたりするものではない。
また、このような政治資金に関するルールは、本来、あらゆる政治家、政党に、法の規定に従って、公平に適用すべきものであり、政治的な影響を意図した恣意的な運用は許されない。・・・
~陸山会事件小沢公判での指定弁護士の論告について~名城大学教授・弁護士 郷原 信郎http://www.comp-c.co.jp/pdf/20120312.pdf

先のIWJでの郷原氏出演の時の話のなかで、このブログで書いていないことを思い出したので、少し触れるとする。
岩上さんが、一部の検察官による組織的な暴走という点にやや疑問を呈し、東京地検がそもそもGHQの隠匿物資捜査部として発足したという経緯、日本と米国の戦後史をみれば国内論理だけでは説明が付かないのではないか?と鋭く突っ込んだ部分。その点は、ここのブログでも、孫崎氏が指摘している事をとりあげ、東京地検の戦後の成り立ち、GHQによる隠匿物資捜査部発足から特捜部長らがこれまで関わった政治事件との関係性から事実関係を拾い上げたうえで、日本の検察が決して公平公正で政治性なしに動いてきたわけではないということ、要するに米国の意思を汲んでその配下で動いたような形跡があること、そしてその後の政権が極めて親米的だったという結果を踏まえれば、まさしく日本は米国の属国であり、日本の政治はそのなかで米国の手のひらで動かされてきた歴史があると(孫崎氏や岩上氏に賛同する形で)指摘してきたわけだが、郷原氏はそうした歴史的経緯や国外要因を「陰謀論」と呼び、さらにはくじ引きソフトの件までも仮に追及しても明らかにできないだろうと述べた。そのうえで、不確定なそれよりもこれまで明らかにされた事実をもとに、検察の問題を追及したほうが確かだし近道だ、と述べた。米国要因を追及するのは容易じゃないことは分かるが、しかし否定すべきものではないと考える。これは、現実に世界中で米国がその国を親米政権に変えるための様々な工作が行われてきたという事実がある。日本だけが例外だと考えるほうが難しい。
それにしても、郷原氏が欠陥くじ引きソフトに関する追及までも否定的に捉えていたのには若干驚いた。これは昨年末に明治大学で行われた「検察、世論、冤罪Ⅲ」シンポジウムに同席され、森ゆうこ議員の話を聞いた上での発言ならなおさら。
それはさておき、そのシンポジウムでは山下弁護士の発言がかなりのインパクトがあった。補助審査員や指定弁護士が決まる過程の内実や検察審査会事務局が検察から提出された資料を検察審査会審査員に取捨選択してきたという昔からの慣行があったということなどの実態を明かされたからだ。その発言の一部を書き起こし要約したのでどうぞ。
◆まずは司法制度改革における検審の強制起訴制度導入の経緯について

この大きな議論の司法制度改革の中で、これが何故改正されたかということが実はよく分からない。当時の資料を見ても、何故これが提案されて今回改正されたかという経緯が実はよく分からない。別に弁護士会が求めたわけじゃない。僕らも勉強してびっくりしたというか、どうしてこんな改正が出来たのか。何故こんなことが出来たんだというのが未だによく分からない。表向きは公訴権の行使について、健全な市民の感覚をそこに反映させるという、理由はこれは立派なことなんですが、なぜこれが簡単に出来たか~(中略)~ほとんど表に出ることなく、恐らく国会でも議論されることなく改正された。これは当然、当時は法務省というのも、オールジャパンで、司法制度を改革実現本部という、そういう本部を政府がつくって、そこに色んな人が入って、弁護士も入っていたけども、色んな人が入って作って、実は法務省の法制審議会を通さず、国会でもうとにかく作ったものをそこでほとんど議論されることなく、裁判員制度も含めて通ってしまったという経緯があることが分かった。

◆検察内部でこの検審による強制起訴があらかじめ想定されていたという点について

これは小沢捜査の段階から言われていたことですが、取り調べを担当した検事が『これが不起訴になっても検察審査会で必ず起訴にしてやる』ということを取り調べの時に言っていたということが報道~これは本当あり得ないことなんだけど、そういうことを取り調べをしていた人が言っていたわけですから、当時、検察の内部でそういうことが考えられていたということは間違いないと思う

◆審査補助員と陸山会事件と山下弁護士の接点

実は私はこの日弁連の中で結局こういうワーキンググループをやっていて、審査補助員とか指定弁護士になる人を研修する立場にあって、もう何年も前から研修をやっている。その私が研修をしていて、実は私は東京弁護士会のなかで、私も審査補助員とか指定弁護士になるための登録をしている。その弁護士会の内部では、一応、もし来たら一番上に山下先生を審査補助員にしますというふうに言っていた
ところがこの小沢事件がまさに東京弁護士会に順番がきたときに私ではなく、米沢さんという弁護士が審査補助員になっていた。私は全くびっくりしたというか、私が一番上にあって山下先生に一番最初に来ますというふうに言われていたにもかかわらず、何故か知らない間に米沢さんという人が審査補助員になっていて、その人が付いて起訴相当議決をしたということを知って、非常にびっくりした


◆なぜ米澤弁護士になったのか?

実は弁護士会なんかで色々調べたり聞いたりしても、何故この人が選ばれたのかが分からない。同じ東京弁護士会の中で何度も回答とかを求めてもなぜそうなったか、分からない。日弁連も実は分からない。何故、米沢さんが最初の一番目の審査補助員になったかというのが実は全く分からない。おかしい。私は東京弁護士会の会員だし、日弁連のワーキンググループの委員でありながら、色々調べても何も分からない

◆東京第五検察審査会の審査の行方と審査補助員の誘導の可能性

私は研修する立場ですから、私は小沢事件について色んな報道を見る限りだとこれが起訴不当だから起訴不当だという判断が出ることはあり得るけれども、起訴相当という判断が出る事件ではないというふうに私はずっと思っていた。ところがそれが2回も起訴相当という判断が出たということに関して、私は研修をする立場からみて、そんなことを審査補助員が認めること自体がおかしい。~(中略)~もしかしたら誘導したという可能性もある。2番目の吉田弁護士については報道でもあるように、最高裁の共謀共同正犯に関する、黙示の共謀を認めた最高裁判例を紹介して、これは共謀になるという説明をしたということが報じられているところですけれども、逆であってそんなことは誘導してはいけない。

◆検察審査会~審査補助員制度の欠陥と拙速な改正制度成立のウラ

私はこの審査補助員の制度自体が欠陥である。ブラックボックスになっている検察審査会の在り方自体がまさに暴走を止められない。誰もチェックできない。弁護士会からみてもチェックできない。その弁護士が何をしたか全く分からない。調べようがない。資料もない。非常に変な制度になっていて、本当にこれは大変な問題。そして、やっぱりここからみていくと、遡ってこの制度を作ったのはまさに検察の補完のために考えて作ったとしか考えられない


◆村木事件における最高検の検証アドバイザーの立場から前田証言「70点ゼネコンメモ」の内容

検察審査会に対してひとつは間違った虚偽の報告書を出した。もうひとつは出さなかった。そこで言われている情報というのは、当時、前田さんの証言によると色んなゼネコンに対して裏献金をしてたんじゃないかという色んな取り調べをした。ところがここを、ゼネコンはそんなことはしていないという発言、供述しか出なかった。当時、取り調べメモという問題があるんですけど、取り調べメモを作って調書にしてしまうと、それを証拠として開示しないといけないということもあるので、取り調べメモだけを作り、取り調べメモをワープロで打ち直したものを検察幹部が共有していた、ということを前田さんが今回証言していて、その取り調べメモを一切、検察審査会には出さなかった。これはあくまで調書じゃないからということなんですけど、一切出さない。ゼネコンが裏献金なんかしていないと山ほど言っていることを一切検察審査会に証拠を出さなかった。そういう積極的なウソの証拠を出し、かつ一方では本当の、ゼネコンの捜査の結果を一切出さなかった。そういう形で結局検察審査会をコントロールしたということを前田さんは言っている。~(中略~彼はかなり平気でウソを言う人だし、自分を守るために平気でウソをつく人なんで、今回どこまでそれを100%受け取っていいか、難しいが、しかしある程度本当のことは言ってるんだろうと思う

◆昔から証拠を取捨選択していた検審事務局、それ以前に検察が取捨選択し事務局に提出された証拠、バイアス、結論ありきの方向性

実は昔、検察審査会というのは僕ら弁護士が審査補助員になる前は、検察審査会の事務局というのがあり、事務局が何を審査員に見せるかという証拠を、つまり証拠が膨大ですからセレクトして、それをコピーして審査員に渡す。つまり既にそこでバイアスがかかっており、たぶん昔から検察の審査員事務局がある種、これはこの事件は不起訴にしようとか、これは起訴相当にしようとか、結論を決めてそれに見合う証拠だけをコピーして渡してたんじゃないかということは従来から言われてはいた。~(中略)~たぶん検察審査員が全ての証拠を見ている訳ではないということ。だからそもそも見てない上に、しかも今までは事務局が証拠をセレクトして、ある種そこでもう方向性を付けた証拠だけ見せるということをやっていた。だからこそ今回、そもそも検察から来ている証拠自体、操作がされていたと。色んなそういう何重ものなかで起きていることであって、非常にそういう意味では元々この検察審査会改正法というのがブラックボックスになっているがゆえに色んな問題があることが全くチェックできないという非常に大きな問題があった。今回、それが明るみになろうとしている。

昨日、IWJから発信された民主党議員の司法勉強会における石川議員秘書の激白は生々しく、検察の違法捜査とその横暴さが浮き彫りになった。まだご覧になっていない方はぜひお勧めする。その場にマスコミの連中が大勢いたにもかかわらず、このことが報じられていないという不健全さを感じ、地響きのような憤りを皆さんがそれぞれの形でぶつけられることと思う。


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