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【TPP・モンサント】120810TBSラジオ・荒川強啓デイキャッチ! 宮台真司さんのデイキャッチャーズボイス「野菜の種も外国支配?迫るTPPと日本農家の未来」

120810TBSラジオ・荒川強啓デイキャッチ! 宮台真司さんのデイキャッチャーズボイス「野菜の種も外国支配?迫るTPPと日本農家の未来」

TPP問題を野菜のタネから考える。共同体自治による『自立』か、TPPによって巨大グローバル資本、モンサントを中心とした巨大種苗会社による『依存』か。


    


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◆宮台真司さんのデイキャッチャーズボイス
今日のテーマ「野菜の種も外国支配?迫るTPPと日本農家の未来」


荒川「野菜の種。今日は農業の話ですね」

宮台「今、農業ブームが一部で起こっているでしょ。例えば郊外にちょっとレンタル農地で耕して週末、農業しようかみたいな動きが起こっていますし、さっき食料の自給率の話が話題になっていますよね。あるいは、スーパーなどでもロハスブームというか、有機野菜であるとか、トレイサブルなものを食べようとかいう動きが出てきたりしてますけれども、やっとここで種の話ができるような段階になってきました。
というのは、実はこれはみな多くの方がご存じない問題だから、したいんですね。我々が今食べている野菜のほとんど全てはF1種。ファーストフィリアルと言われるF1」

荒川「ファーストフィリアル」

宮台「~ジェネレーションという種。つまり種を使っているんです」

荒川「一代だけで終わってしまう」

宮台「そうです。どういうことかというと、雑種強勢というメカニズムを使うんですけれども、やや遠い種を掛け合わせて作物を作ると優性遺伝がでるので、強くて均質で、つまり粒ぞろいの野菜が取れるんですね。特に日本では、外食産業あるいはコンビニエンスストアが広がって以降、野菜の規格にとても卸の段階でうるさくなってしまったので、規格外の野菜ができるだけ少ししか誕生できないような種が効率的だということで、F1種に飛びついたんですね。
しかし、このF1種は、一代目は粒ぞろいの大きな野菜が取れるんですけれども、果物だったりもするんだけど、そのF1種から取れた種で次の交配をやってみると、全くでたらめで、まったくばらついて、収穫しても意味がない野菜になってしまうんですね」

荒川「揃わないんだ」

宮台「揃わないんですね。なので、F1を使うということは、キーワード『依存』つまり種苗会社から毎回、毎年、種を買わざるを得なくなるということを意味するんです」

荒川「そうか。自分達で代々受け継いでいけない」

宮台「それが第一ラウンド。次が第二ラウンド。日本は従来、F1種。しかし大半が国産の会社が提供してきました。種苗会社が。ところが、じつはヨーロッパそのほかの国々はだいたい20%から30%がモンサントを中心とするアメリカの、あるいは巨大な種苗会社なんですね。
つまり日本は外資からまだ攻められていないように見えます。その理由は、ある種、不幸が幸いだったということなんだけど、食料自給率が低いんですよ。だから日本の農家が生産する作物の市場が小さいんですよ。だから日本の市場をF1種で席巻しようという動機づけがもともと弱かったんですよ。
ところが、そこへ降って湧いたTPP問題。TPP問題の本質はアメリカが農業を中心として雇用を一ミリでも増やしたいという要求に従ったものなんですね。なので、今まではたった10%だからというふうにして放置してきた日本市場ですけれども、そこにも実は外資、巨大種苗会社のF1種の種を入れていこうという動きになっていて、それがTPPの一つの本質でもあるわけですね」

荒川「なるほど。ということは、日本の農業はTPPの名のもとに、大手の種苗会社に一発で牛耳られてしまうということですね」

宮台「次に第三ラウンドの話。農業は農業でも、実は2種類の農業があるんです。ひとつはスローフード的な農業と、もうひとつはロハス的な農業です。別の言い方をすると、共同体自治的な農業と、グローバライゼーションに依存する農業なんですね。
これは同じ農業でも、さっき『依存』というキーワードを出しましたけれども、『依存』『自立』まったく違うんですね。スローフードの本質を確認します。これは有機野菜、トレーサブルな野菜を食べることとは実は関係がなくて、顔の見える範囲に作って売るから、良いことをしようと思う。そういう人たちから買うから少し高くても買う。そのことによって地元の農家、地元の商店街、そして地元の雇用、そして地元の人間関係、文化、街並み、そうしたものがトータルに保たれる。これがスローフードの本質なんです」

荒川「何よりも安全なものが我々、手にできるんですね」

宮台「安全かつ自治ですよね。自分達が回しているという感覚です。ところがロハスというのはアメリカの巨大スーパーが考えたスローガンなんです。Lifestyles Of Health And Sustainabilityというんですけれども、これは巨大スーパーが有機野菜やトレーサブルな食べ物を提供します、という話なんですね。食材だけ見ればいいじゃないか、安心、安全、有機。しかし、それを生み出すシステムが違うんですね。
かたや共同体の自立と関係しています。かたや巨大企業が蠢いている巨大市場に依存しているわけですよね。だから、もし資本主義という言葉を使うなら、資本主義についても、実は2種類の資本主義があって、自立を助けるように資本主義を使う資本主義と、より巨大なものに依存していくタイプの資本主義があるんですね。後者がグローバル化に、いわば思考停止的に差を指した場合で、前者がグローバル化に是々非々で差を指す。つまり、場合によっては抗うというタイプの市場の回し方なんですね。これが第三ラウンドなんです。
今僕が申し上げたいことは、今肝心のTPPがまだ結ばれていません。だから農業を活性化する。しかしその農業を活性化する時、どっちのタイプの、共同体自治的な農業を活性化したいのか。巨大種苗会社依存的な、あるいは米国巨大資本依存的な農業を活性化したいのか。『自立』と『依存』が全く違うんですね。
そういう問題を意識するためには種の問題。それは、実は僕たちが粒ぞろいのキュウリ、粒ぞろいの何とかじゃないとカッコ悪くて買わないとかという発想ととても関係があるんです。F1種じゃない在来種というのは、実は育てている、そして世代交代があるうちに、その地域に合ったものに自動的に変わっていくんです。当たり前です」

荒川「そうそう。その土地に合ったのってあるんですよね。同じ茄子でも、同じキュウリでも、その土地で、別の種なり苗なりでもって別のものになるんですよ」

宮台「そうなんですよ。京野菜なんか有名だけど、地域ごとに味が違うから楽しいし、我々のグルメ趣味も満たしてくれるわけですよ。韓国なんか、カクテキのもとになる大根、固有種が、子優秀というのはつまり在来種、自分達の地域でずっと育ててきた種。もう使えなくなっちゃったんです。FTAの問題で。日本でいうTPPの問題が背景にあるんですね。それでも良いのかということですね。だからF1種の問題。皆さんが食材として何を選ぶかに直結しているんですね」

荒川「もう現実にそのことに気づいて、そのスローフード化、『自立』と『依存』の動きをしているところはあるんですか?」

宮台「ありますよね。例えば『野口のタネ』を中心とする固有種、在来種だけを」

荒川「『野口のタネ』というのは埼玉県」

宮台「そう、埼玉県飯能市の。数はそんなに多くないんだけれども、在来種、固有種だけを販売しているタネ屋さんがあったりしますし、そこに卸している各地域のタネ屋さんもいるんですね。ただ、とにかく人々の意識が日本の場合、あまりにも低いもんでとにかく在来種、固有種はF1種に押されっ放しで、このままでは農業は農業でも、巨大資本依存的農業になってしまいますよ、という話なんです」

荒川「そうか、TPP問題というのは、そういうところからも見なきゃいけない」

宮台「そうなんです。農業の活性化と一概に言っちゃダメで、どういう活性化なのかを問うて下さい。中身を」

荒川「それと、やっぱり自分のところで出来たものの食べ比べをしてほしいの。こんだけ違う。さやえんどう一つでも、さやが固くて食べられないのもあるんですよ。ところがとっても柔らかくて、これ採れたものなんだよというのを田舎に行って食べると、こんなに柔らかくて甘いのかって気づくと」

宮台「そう。それが旅の楽しみでもあるじゃないですか。それが暫くすると、もう全て同じえんどう豆になりますよ」

荒川「そうなんだよね。いやあ、今日も良いお話を伺いました。社会学者宮台真司先生でした。どうもありがとうございました」

宮台「ありがとうございました」

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