Sekilala&Zowie

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【コーポラティズム】2010年7月「エルネオス」より転載「アメリカ化する日本の「矛盾」の原因は 政府の憲法軽視とメディアの情報閉鎖」堤未果さん対談

2010年7月号「エルネオス」というビジネス月刊誌に掲載された堤未果さんの対談の一部を転載。
ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)政府は必ず嘘をつく  アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること  角川SSC新書政府は必ず嘘をつく アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること 角川SSC新書
堤さんの当時のブログ記事はこちら→http://blogs.yahoo.co.jp/bunbaba530/62122389.html


    


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元木昌彦のメディアを考える旅(150)
 ――今月の同行者/堤 未果氏(ジャーナリスト)
http://www.elneos.co.jp/1007sf2.html
アメリカ化する日本の「矛盾」の原因は
政府の憲法軽視とメディアの情報閉鎖


■ニッポンの「貧困大国化」を止めるにはどうしたらいいか――

『ルポ貧困大国アメリカ(II)』(岩波新書)を読んでいて背筋が寒くなった。アメリカの現実に恐怖したのではない。ここに書かれていることは、確実に日本でも起きつつあることだからだ。
 1冊めの『ルポ貧困大国アメリカ』(I) が出たのは2008年。それから2年しかたたないうちに、日本の貧困大国化がアメリカに追いついてきたのだ。
 日本では美談のごとく報じられたオバマ大統領の「医療制度改革」が、実は、多額な大統領選挙資金を寄付してくれた保険業界への恩返しだったこと。多額な教育ローンを借りて大学を出ても職はなく、ローン返済のために働き続ける若者たち。学校へ行けて、給料までもらえるという甘言を用いて、若者たちを軍隊へ誘い込む戦争ビジネス。三度有罪判決を受けたら自動的に「終身刑」になり、そうした囚人を安い労働力として働かせる刑務所ビジネス。
 筆者の堤未果さんによれば、政府と手を結ぶことによって利権を拡大させる「コーポラティズム」が世界を飲み込もうとしているのだという。
 このままでは破産するとウソをついて老人の医療費負担をアップさせた日本の後期高齢者医療制度。学費値上げと返済しなくてはいけない奨学金ばかりを増やす大学と文科省。個人情報を提供させ、高校生を勧誘する自衛隊。刑務所の民営化もすでに始まっている。
 先日亡くなられた、私が敬愛するジャーナリスト、ばばこういちさんの娘で、ご自身も優れたジャーナリストである堤未果さんに、「貧困大国ニッポン」化に歯止めをかけるにはどうしたらいいのかを聞いた。 
            ◇
元木 以前は、アメリカで起きていることが10年もすると日本でも必ず起こるといわれましたが、『ルポ貧困大国アメリカ(II)』を読むと、アメリカと同じことがほとんど同時に日本でも起きているのだと気がつきました。この本のタイトルを『貧困大国ニッポン』にしてもいいですね。
堤 同じセリフを何人もの方に言われました。『(I)』を書いた時は、新自由主義というのがすごくわかりやすい政策になっていたので、新自由主義を核にして書いたのですけど、『(II)』は、リーダーが替わった時、国がどうなるのかということにすごく興味があったので、同じ項目をなぞって書いたのです。オバマさんになってからは新自由主義という1つのファクターを超えた、企業と政治の癒着、コーポラティズムという大枠がはっきり見えてきました。
元木 それは皮肉ですね。
堤 すごく魅力的なリーダーに見えただけに、ひょっとすると新自由主義も抑えられるかもしれないと期待したのですが、実は、その新自由主義も単なる手段の1つで、コーポラティズムがアメリカ全体をのみこみつつあるというのがハッキリわかったのです。
元木 オバマと鳩山という、理想を語らせると、それなりに説得力のある話をするけれど、実際にやっているのは、そこからはるかに遠いことだけで、鳩山さんはあっという間に辞任してしまった。
 オバマさんが医療制度改革を言い出した時は、アメリカには5000万人近い無保険者がいて、その人たちを全員保険に加入させるというのに、何であんなに反対が起きるんだろうと不思議だったのですが、『(II)』を読むとよくわかりました。
堤 オバマさんの医療改革について、日本での報道の仕方は誤解を招きやすいと感じます。なぜならあれは皆保険ではなく、民間皆保険だからです。「医療改革」ではなくて「医療保険改革」だったのです。日本で皆保険というと、間に保険機構があって、私たちが一律にお金を払って、収入が低い人ほど掛け金は安く、医師も病院も自分で選べるという形をイメージしがちなのですけれど、アメリカでオバマさんが成立させた医療改革というのはそれとは根本が全く違います。医師と患者の間に民間の保険業者が入るという既存の構造は全く変えずに、無保険でいることを違法にしたのです。
元木 潤うのは保険業界だけなのですね。
堤 そうです。これからは保険に入らなければ罰金です。アメリカの医療問題というとまず5000万人近い無保険者を日本の皆さんはイメージされますけど、真の問題はそこではないのです。一部の無保険者よりもむしろ、医療保険に入っているにも関わらず大半の人が適切な医療を受けられずに死んでゆくことや、保険を持っているのに医療破産すること。医師の自殺率が専門職でナンバーワンになっていることなどが、アメリカの医療問題の根っこを反映しています。
 ですから、民間皆保険ができて一番喜んでいるのは保険会社です。新しい被保険者が、国民の税金によって3000万人近くも加入してくる。けれど医療保険を持っていなかった人というのは、高いから入れなかっただけではなくて、入っても適切な医療を受けられないので、あえて入らなかった人もいるわけです。その人たちはこれから罰せられる対象になった。でも、相変わらず医療破産する構造や、適切な医療を受けられない状態は続いているので、基本的には何も解決していない。
元木 昔よりも悪くなっている?
堤 アメリカの病院関係者や、実際に医療破産の憂き目に遭っている人たちと話すと、こういう表現が出てきます。大雨が降っているので、みんな傘をもらいました。でもその傘は、雨に当たると、溶けて穴が開いてびしょ濡れになる。オバマ医療保険改革は不良品の傘を大量に配ったのだと。日本にはない医療保険業界というアクターが中間業者として入っている構造自体にメスを入れなければ問題は変わりません。
 この法律は2014年までは施行されないので、それまでは今までどおり毎年4万5000人が無保険によって死んでゆくでしょう。14年以降は、医療破産していく人たちが増えていくでしょうね。これをオバマ大統領の執念の改革、などと絶賛しているのは日本のメディアだけです。

日米共にメディアは
事実を伝えていない

元木 オバマが目指したのは、お金がないために医者にかかれない人たちを保険に入れて医療を受けられるようにしたのではなく、大統領選挙の時、政治資金をいっぱいくれた保険業界のために動いたということですね。
堤 ええ、見返りですね。オバマさんの場合は非常にわかりやすいですよ。オバマさんを支持したリベラル派の人たちは裏切られたという言い方をしますが、裏切ってなどいないのです。オバマさんは全然ぶれていません。たしかに単一支払保険をはじめ翻したものもありますが、基本的には献金を受けたランキングに沿って多い順に見返りをきちんと返しているのです。軍需産業には戦線を拡大し、ウォールストリートには150兆円近い税金を投入してベールアウト(bail out=救済)しましたし、今度は救済の必要のない医療保険業界までベールアウトしたのですから。
 ただ、アメリカには、政府が保険を義務化するというのは社会主義だというイメージが根強くあって、小さな政府を信奉している国民性から生理的に反対している人も相当います。それを共和党がネガティブ・キャンペーンに使ったために、アメリカのメディアが流している共和党対オバマという図式が日本でもそのまま報道されています。でもそれは一部であって問題の本質ではありません。
元木 日本の皆保険制度も崩れかかってはいますが、まだかろうじて守られています。そうした制度にしようという声はそれほど多くないのですか。
堤 アメリカも、医者の六割、医療従事者の六割が、保険業界を排除して日本のような保険制度、単一支払制度を望んでいます。実際日本の保険制度はWHOでも世界一と言われていますしね。ただし、その情報が国民にちゃんと伝わってないのが非常にネックになっています。アメリカの医療保険制度というのはとても複雑で、まず普通の人は理解していません。アメリカの医療制度について一般のアメリカ国民に訊くと大半は正確にわかっていない。それから病院側も、10人患者がいたら10社の医療保険会社があるといった調子でそれぞれ事務手続きが違い、ものすごく複雑で何が何だかわからない。
 これはメディアの責任が大きいです。去年の3月に医療サミットというのがありましたが、そこで日本やカナダのような単一支払制度を医療従事者の六割が支持しているという事実をメディアがどのぐらい報道したか。報道監視機関のデータを見ると、たった数回でした。つまりほとんどの国民は自分たちの生活に深く関わる改革なのに単一支払制度という選択肢自体を知らされていなかったのです。 
(以下、本誌をご覧ください)


ちなみに、wikiによるとコーポラティズムとは、『 コーポラティズム(伊: Corporativismo、英: Corporatism)とは、共同体を人間の身体のように見做し、個人の間における有機体的で社会連帯的で機能的な特質と役割に基礎を置いた、政治や経済や社会の組織のシステムの1つである[1][2]。
コーポラティズムの概念は19世紀のヨーロッパで発生した。
20世紀にはムッソリーニなどファシストがコーポラティズムを主張し、国家組織に経営者や労働者の代表を組織し、統制経済を行った。これは「国家コーポラティズム」や「権威主義的コーポラティズム」とも呼ばれる。
第二次世界大戦後の北欧などの、民主主義諸国における政府と利益集団のパートナーシップに基づく政策立案・政策運営・利害調整もコーポラティズムと呼ばれる。これは「ネオ・コーポラティズム」(新コーポラティズム)や「社会コーポラティズム」、「民主的コーポラティズム」、「社会民主主義的コーポラティズム」などとも呼ばれる。』
とある。

『岩波 新哲学講義7――自由・権力・ユートピア』
によるとコーポラティズムの定義はこうだ。
『 身分制的な職能団体(労働者と経営者の諸団体)が政治の意思決定過程に制度的に参加することによって、相互的な義務と権利に基づく社会的調和を作りだし、協調によって持続的に経済成長を達成しようとする体制・構造・動向の総称。団体主義国家、協調主義、職能団体(代表)体制、政・労・使の協調的協議体制などと訳される。
 コーポラティズムの概念史は三つに区分できる。第一段階は、ローマ教皇レオ一三世の回勅(1891年)以降のオランダ、および教皇ピウス一一世の回勅(1931年)以降のイタリア全体主義国家において実現した社会構想である。とりわけイタリアのファシストは、資本主義と社会主義の両方を批判しつつ、労働者、資本家、専門職業人を各産業ごとに団体化し、政府直属の指揮下においた。これによって市民から政治的権利を剥奪し、職能団体の政治機関化によって少数者支配を貫徹し、さらに代議機関としての団体を優先して議会制民主主義を否定するといった、国家主導による反議会主義的な体制を築いた。
 第二段階は、一九七〇年代以降に提出された(ネオ)コーポラティズム像であり、国家主導型ではなく、戦後のオーストリアやスウェーデンに代表されるような「下からの要請」に基づく団体主導型のモデルを指す。シュミッターは次のように特徴づけている。(1)義務的・資格制限的加入ないし高い組織率、(2)組織内セクター間の非競争性、(3)的・設計的秩序、(4)指導者の自選、(5)独占的に利益を代表し協議することの認可、(6)利益団体の集中と統合(単一性)、および、(7)協調的で圧力や闘争のない政策決定過程である。これに対して、(4)以外の特徴のすべてを満たさない社会、すなわち利害団体が産業内において競合しているような社会を「多元主義」という。また(2)以外の特徴をすべて満たさない社会を「サンディカリズム」という。シュミッターは西欧諸社会がコーポラティズムからサンディカリズムへ向かっていると捉えたが、その後の研究は、(1)~(7)の特徴を用いた分類装置の考案と実証的研究によって、様々な傾向を指摘している。
 コーポラティズム的な団体構成の特徴は、中間集団による孤立した個人の道徳的統合、国家による支配の制限(治安維持、対外防衛、外交問題に限定)、階級内の水平的な関係の排除と団体内の階統的な縦関係の構成、団体ごとに成立する社会的正義の基準、および、移民労働者の排除による文化的同質性の維持にある。こうした団体構成に基づく政治は、地域的投票集団に基づく議会政党政治や、官僚エリートによる支配とは区別され、大衆を政治に動員しつつ、代表者レベルでは労使闘争を排してカルテル的な協働をもたらすという点に、固有の特徴がある。しかし他方でこの体制は、私的利益を代表する組織が公共政策の決定に加わることから、国家と市民社会の公私分離を曖昧にするという問題を抱える。
 八〇年代になると、西欧諸国の体制は、コーポラティズムと組織されない資本主義の中間形態に収斂する傾向を示すようになる。以降、第三段階として、コーポラティズム概念の形容詞化、下方修正、および作用への関心がみられる。高次の利益組織化や協調があるだけで「コーポラティズム的」という形容が用いられ、概念が広義化する。またマクロ・レベルを下方修正してメゾ・レベル(産業セクター・地域)やミクロ・レベル(企業)にコーポラティズム的性格を見出すという、関心の微視化が進む。さらに、社会が部分的にコーポラティズム化の作用をもつ場合、その目的に注目して安定創出型・発展促進型・危機管理型などの区別がなされたりする。コーポラティズム体制は崩壊したとはいえ、複雑な現代社会のなかにコーポラティズム的要素を見出そうとする研究は、議会政治の空洞化、政治的アパシー、巨大企業の支配といった事態を批判的に問題化する視点を提供している。 』


今では、日本もただの学問上の定義ではなく、リアルに「コーポラティズム」による収奪を危機的に肌身に感じる。よって定義に頼るまでもなく、具体化したものとしての「外圧」の形で眼前に迫ってきているのだが、、しかしそのことを気付かせないように、または小さく見せるように、そして良いことであるかのように真の目的が覆い隠されている。戦後生き残った2つの組織、マスメディアと官僚の共謀によって。


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