Sekilala&Zowie

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【帝国アメリカと中南米】ラテンアメリカに敵対するアメリカ帝国とCIA【第三部】~“ブラジルに敵対する米国とCIA”“アルゼンチンに敵対する米国とCIA”“帝国とテロリズム”~転載

↓ラテンアメリカに敵対するアメリカ帝国とCIA【第三部】(転載)
http://doujibar.ganriki.net/translations/1-08.CIAcontraAmericalatina.html

第一部の転載→http://threechords.blog134.fc2.com/blog-entry-1768.html
第二部は省略。
拙ブログ記事<【外交公電】ウィキリークス:中南米での影響 Democracy Now!より~「米国は長年に渡り、中南米諸国に対し帝国主義の悪質な干渉をしてきた」><【中南米の革命メディア事情】反米化するラテンアメリカから見える日本のいま (Democracy Now!より)<続編>
(以下、転載開始。)


    


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【第3部】

ブラジルに敵対する米国とCIA

 米国はラテンアメリカで唯一の包括的な権力となることを夢見ている。ブラジルは、ルラ政権の初期から、米国が征服すべき障害物である。名のある米国の中学校の生徒たちは南米の新しい地理を勉強する。公式の教科書では米国がアマゾン盆地を統治する義務があると断定している。その地域が世界で最も豊富な生態系、水、地上の酸素を持っているからには、無知で野蛮で原始的で麻薬密売人で暴力的な民族たちに治めさせることはできない、というわけだ。この教科書の中ではブラジルおよび他のラテンアメリカ八ヶ国の土地は米国の権力の下になければならない土地であることを示すために分離されている。この帝国の干渉と拡張の計画は世界の自由で民主主義的な国々に対する総否定にも等しいものである。

 米国はCIAを使ってブラジルの最も大切な国有財産とあらゆる階層の政治・経済・文化の権力を支配してきている。外交上の庇護の下でCIA局員たちは好き勝手に振る舞い、このラテンアメリカ最大の国をコントロールする目的で果てしのない謀略的な作戦を展開している。彼らは、産業、特に電気産業や銀行と株式に、軍事や政治に、右翼組合やマスコミに、何百万ドルつぎ込もうと意にも介しない。ブラジルを戦略的に支配する計画に積極的に関わるのはCIAだけではない。DEAやFBIといった他の機関の者が、麻薬密輸と戦うだの、国際テロリズムと戦うだのといった名目で、重要な役割を果たしているのである。

 ブラジルの出版物カルタ・カピタルは2004年3月31日号の長大な記事で、ブラジル政府のあらゆる分野にいかに米国のスパイが浸透しているのかを書き表している。そして、大使館員や地方委員会、麻薬対策委員会、あるいは単に在ブラジル米国大使付き武官たちの庇護の下でこの諜報機関員たちが作業を行っている、と警告している。こういった秘密機関員たちはすべてCIA、DEAやNASのスパイや警察、そして税関職員たちなのだが、外交上の法規に関する国際的な合意にも全く外れる形で、何のコントロールも受けずに外交上の特権に隠れてその仕事を行っている。彼ら米国の機関員たちは、例えばコンピューターや情報伝達技術を通してのスパイの作業に、何百万ドルでも『投資』する。

 米国諜報機関員の上役は、地域委員として行動するジャック・G.フェラロ、米国大使館第一書記で麻薬対策部に働くトーマス・ハロルド・ロイド、ブラジルでの麻薬対策のためのDEA責任者マーク・ケニォン・エドモンソン、大使館付きの外交官で税関職員ジュリオ・ベレスといった重要人物たちである。

 カルタ・カピタルは、ブラジルで呪わしい活動を展開してきたCIA局員をつきとめその膨大なリストを紹介している。1990年代の10年間にビセンテ・チェロッティは、CIAの責任者ブラムソン・ブライアンの作業に仕えクレイグ・ピーターズ・オッスに付き添われた国家警察の長だった。在ブラジル米国大使館のリストによると、オージェ[21]はテラ・ブラジリス社を率いジャック・G.フェラロは地方委員として活動していた。CIAのナンバー2は、地方委員会第一書記の肩書きの下にその活動を隠していたウイリアム・A.コンスタンサであった。

 2003年にブラジルでのCIA局員の外交的な覆いが取り外され、諜報員ダニエル・マクローリンとケネス・ジョセフ・ウイルキンソンの活動があらわにされた。そして外交官の肩書きを持って活動していた他の4名のCIA局員も告発され、当然のことながら彼らは他のスパイに取り替えられた。交代要員の中にはFBI長官のために働くカルロス・コスタがいた。正体を明らかにされた諜報員たちは大使館を去るかブラジルの他の隠れ蓑を使って活動し始めた。

 カルタ・カピタルによると、彼らは外交的なカバーの下で、およそ30名の『顧問』、アナリストや他の『外交』業務の形で、ルラ政権の政治家や企業家、外国企業の社長と政府職員たちをスパイする任務を持って、その隠密的活動を展開していたのである。

 現在のブラジルにおけるFBIの責任者ドナルド・クレッグは、米国大使館付きの顧問という隠れ蓑の下にその活動を隠している。FBIのナンバー2はリチャード・カバリエロスである。ジュリオ・ベレスは税関職員の責任者だが、彼は2003年の外交官リストの中では大使館付係官の肩書きを持っているのである。ベレスの部下であるジョン・リー・ウーリーは大使館付係官補佐として載せられている。

 カルタ・カピタルから、米国の諜報組織による謀略的な活動を明らかにするための十分な証拠を手に入れることができる。彼らはルラ・デ・シルバの政府に対して、帝国の指示書きと利益に付き従わせようと試みながら、明らかな介入を行ってきた。特に、ワシントン・ブッシュ政権の併合主義的計画の最たるものであるAFTA(Andean Free Trade Agreement)にルラが激しく反対しているからである。AFTAは『アメリカ大陸自由殖民地域』として再洗礼を受けた。「つまり、モンロー・ドクトリン(1823)およびルーズベルトの帰結[22](1904)の成就なのである。これはボリバルの偉大な祖国をウオールストリートの軍国化された下請工場へと作り変えようという意図なのだ。その目的はEUに対抗して世界の生産競争に打ち勝つことである。」このようにドイツの政治学者ハインツ・ディートリッヒ・ステファンは、ネット雑誌レベリオン2003年11月1日号の『CIAとベネズエラ』と題された記事の中で主張している。

 ルラ・ダ・シルバはこの帝国の地政学的利益にとって最も危険なラテンアメリカ人大統領となった。なぜなら彼はブラジルを、真に自由で独立し自治と主権を持ちラテンアメリカの他の国々にとって明白な実例となる共和国に作り変える、国家計画の再起動を代表しているからである。ルラ政権の存在に対する米国の心配は財務次官ポール・オニールによって要約された。彼は「ルラは自分が気が狂っていないことを証明しなければならない」と強調したのだ。同時にCIAの専門家たちはルラを、ラテンアメリカ独立計画の要になる全面的に危険な、この帝国の植民地化戦略にとって非常な脅威となる人物だ、と表現することに決めた。

 米帝国とCIAはルラへの敵対活動を活発化させている。彼が大衆の指導者であり、疑いなく知的で政治的な偉大な能力を持つ地域指導者であるからだ。彼は、米国とその帝国権力支配が成功する可能性と対決するために、ラテンアメリカの統一に着手する断固たる意思を持ち合わせている。ルラは、去る11月にキトで行われた第4回防衛担当相会議[23]の間にペンタゴンとワシントンの命令に従わないことを通して、ブラジルの独立性を守り通そうとする姿勢を明らかにした。

 ブッシュ・ジュニア政権とCIAの緊急の目的の中に、ルラ政権の権威を貶め放逐することがある。ブラジルが南米だけでなく世界の中で極めて重要だからである。ここは南米地域のGDPの40%を誇り、域外からの投資の約半分が集中している。しかしこの国は、米国に支配された特権階級によって大変な社会的経済的不平等に苦しめられている。

 歴史的にブラジルは米国による干渉の実験場であり最大の米軍機能が存在する。1964年に米国がジョアォ・グラールを追い出して[24]、援助と庇護を与えて南米で最初のファシズム政権を作る実験を行って以来のことである。ペンタゴンとCIAにコントロールされる米軍はブラジルを血と火で支配したのだ。

 ブラジルではCIAとFBIが警察にアドバイスを与え、軍隊が、怪物的な抑圧、狙い撃ちの殺人、最も残虐な拷問、あらゆる年齢の人間に対する誘拐、反体制派や共産主義者や左翼と見なされた男女に対する常軌を逸した辱めと人間性の否定を組織し実行してきた。この『革命の予防』は、本質的に米国の国防政策の理論と実践に基づいて組織された最初のクーデターとして、姿を現した。それは1962年にジョン・F.ケネディによって承認され、後にラテンアメリカの全地域をファシスト政権で満たしたものであった。

 これらの軍事政権が、自由な国を切望する「叛徒」を一掃するための米国の傀儡であったことを、この歴史が明らかに示している。それは「自由と民主主義」の名の下に行われ、今日に至るまでその罪を問われていない人間性に対する恐るべき罪業が成し遂げられてきたのである。

 ブラジルはルイス・イナシオ・ダ・シルバ大統領の下で、あの帝国とCIAがその異常な経験を生かしてこの政府を不安定にしようと試みる決定に対して、面と向かい合っている。ジャーナリストのアウグスト・サモラ・R.は新聞ラ・インシグニアで、マルクスの言葉を用いながら次のように表現する。「ルラに敵対して、あの帝王と大資本、特権階級、そして国際企業、欧州と米国の企業家、CIAと軍部が神聖同盟を結ぶだろう。ルラは彼の強大な敵対者に代わってアリアドーネの糸を紡がなければならないだろう。・・・」しかしこの帝国と内外にいるルラの敵は、ブラジルがラテンアメリカの尊厳と主権と独立の救済センターへと変わっていこうとしているからこそ、彼が国民とラテンアメリカ大衆の支持を得ていることを知らねばならない。彼はこうして我々ラテンアメリカ大衆の夢である総合と統一の理想を現実化しようとしているのだ。

【注解】
[21] 原文では”・・・Craig Peters Osth. Hoge・・・”となっているが、ピリオドの打つ間違いで”・・・Craig Peters. Osth Hoge・・・”つまり「クレイグ・ピーターズ・・・。オスト・オージェは・・・。」の誤りではないか、と思われる。

[22] Roosvelt Corollary:1904年にドミニカ経済が破綻した際に、セオドア・ルーズベルトはドイツ等の欧州諸国の介入を防ぐ名目で、「モンロー主義の帰結」としてドミニカの経済支配に着手した。その後、米国は中南米各国で経済的支配力を強めていった。

[23]2004年11月16日にエクアドルの首都キトで行われた「西半球国防担当相会議」。

[24]1964年3月に起こった軍事クーデター。米国は「ブラザー・サム作戦」と銘打って米軍によるクーデター支援を展開した。

アルゼンチンに敵対する米国とCIA 

 ベネズエラのチャベス、ブラジルのルイス・イナシオ・ダ・シルバ、アルゼンチンのネストル・キルチネルの各大統領とキューバのフィデル・カストロ首相はラテンアメリカの『悪の頭目』である。なぜなら彼らは、CIAの見方によると、帝国の安全とこの地域での新植民地の利益に対する脅威の増大となっているからである。

 CIAと米国国務省の見通しでは、彼らがラテンアメリカ民衆の共感を呼び起こし、自分たちの周りに中南米とのカリブ諸国の共産主義者とテロリストたちを集めようとしているから、この4人の国家首脳は『テロリズムと地政学上の新たな脅威』なのだ、ということになる。

 結果として、アルゼンチン大統領キルチネルは米帝国とCIAの標的でありつづけている。ブッシュ・ジュニア大統領の国家安全保障問題の顧問であり優秀なCIA局員であったコンスタンチン・メンゲスは、キルチナルに関するワシントンの考えを総合して、彼は民主的なプロセスを弱め地域の発展と個人の権利を損なうラジカルなポピュリズムのグループに属している、と言っている。それと同じ観点から、少し前まで米国南方軍の責任者であったジェイムズ・T.ヒル将軍が語った。

 ヒルは言った。「アルゼンチンの経済危機によって多くの人々がネオリベラル改革の価値を疑うようになった。ブエノスアイレスでの合意で示された通りである。」特にそこでは、何とキルチネルとルラの両大統領が貧しい国を尊重するように要求したのだ。

 アルゼンチンでは、米国とCIAが、3万人を超える殺人と行方不明者を作り出した血に飢えたファシズム独裁政治を押し付けたのだ。現在CIAとその手先は政治機構と軍部、労働組合とマスコミを独占し、キルチナル政権に侵入している。彼らは地方の手先たちを使って、この大統領によって表明された反独占資本的な考えに対して、半分無視したり憎悪を掻き立てたりしている。

 アルゼンチンではCIAは他のラテンアメリカの地域と同様に、外交要員、USAID職員、平和部隊[25]、カリタス[26]、CARE[27]、その他、無数の公的な組織と現地や米国のNGO団体の、隠れ蓑の下にその局員を抱えている。

 米帝国とCIAは、ヒルの言葉によると、ポピュリストが人民を混乱させるためにラジカルになるときに現われる最悪の脅威、ということで、キルチネルを誹謗しようと努める。

 ネストル・キルチネルはその国に経済的な自由、正当な政治的・社会的主権が戻ることを切望している。ルラと共に南米の一致を推進しIMF国際通貨基金の政策とホワイトハウスの命令には従わない、アルゼンチンの政治と経済を米国がコントロールすることを許さない、と高らかに表明した。

 米国外交政策の目的に束縛されることを拒み、もっと言えば、ホワイトハウスの対立者となることによって、キルチネル大統領は米帝国の反感を買った。それゆえCIAは現在、心理戦争やプロパガンダから犯罪組織、ストライキ、首切り、デモにまで至る行動を通して、政権を不安定にすることに全力をあげている。それらの攻撃は資本主義が開発したシステムと資本家国家政府およびファシズム独裁政権によって生み出される貧困状態の中から湧き出てくる。独裁政権は国際企業やIMF-WB、米国と独占支配階層の利益に喜んで仕え、民衆の要求に耳を傾ける以前にアルゼンチンの国を売るのである。

 キルチネル政権の評判を落とし品格を下げ最終的に不安定化させるために、CIAは、当の米国自身が作り出した国際テロと結び付けて見せようと画策する。侮辱と嫌味を込めて、キルチネルがETA、FARC、MRT、そしてベネズエラのボリバル主義者活動と関係を持つと主張する。そして「五月広場の母たち」[28]に対する彼の共感を激しくなじるのだ。

 CIAは、キルチネルがマルクス主義への異常な転向を行い70年代に戻ろうとしている、と主張する。この繰り返しの脅迫は、もしアルゼンチンが全世界の中に入ろうと望むのなら米国の主導的な役割を理解しなければならない、ということを述べているのだ。米国は南米大陸での主要な役割を回復させるためにアルゼンチンを助けるであろう、と。そしてその逆の場合には国際テロ集団の隠れ家であるからこのサン・マルティンの国[29]を『悪の頭目』と見なすであろう、と。

 キルチネルはCIAの背筋の凍るような視線の中に居る。このことはこの帝国が再び軍事独裁政権の復活を後押しするかもしれないことを意味している。ブッシュ・ジュニア政権ならやりかねないだろう。もしそんなことになれば、アルゼンチンとラテンアメリカは人権と自由を失うという恐怖に悩まされなければならなくなる。そして世界は再びファシストの独裁政治とその死と血への果てることの無い渇望の嵐に見舞われることになるだろう。

【注解】
[25]The Peace Corpsは開発途上国の民生援助を目的とした米国政府後援の民間組織。

[26]Caritasは途上国に対する医療や教育への援助・民主化促進などを看板にするオプス・デイ系統のNGO団体で、世界各国に支部を持つ。

[27]CAREケアは米国に本部を持つ、やはり開発途上国の民生援助を謳い文句にしたNGO。世界中に支部がある。

[28]” Madres de Plaza de Mayo”。1970年代後半のビデラ軍事独裁政権によって殺害、行方不明にされた青年の母親たちによる無言の抗議行動は1977年に始まった。

[29] Jose de San Martin(1778~1850)はスペインと戦ってアルゼンチン、チリ、ペルーを解放した。

帝国のテロリズム

 作家でジャーナリストであるカルロス・G.リボドーは、2004年3月号の雑誌クエスチョンで、米国はジョージ・W.ブッシュと彼に従う鷹どもの善悪二元論的な、一面的なそして軍国主義的神学の考えに汚染されている、と主張する。そして彼は付け加える。最も古典的な『分割せよ、そうすれば支配するだろう』という考えで、米国はすでに地政学的な不安定化の組織的な戦術に取り掛かっている。⑴コロンビアの暴力の拡大、⑵軍国主義化と三つの国境線地域[30]への介入の可能性、⑶ボリビアとチリの間の「海への道」をめぐる領地争いをかき立てる、⑷エクアドルとボリビアで反体制派勢力に対する攻撃、⑸BRP[31]の統合諸国政府に対する不安定化を永続させる。

 ブラジルとアルゼンチンの関係が深まることを阻止し恫喝をかけるために、あの北のライオンは『(ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ)三つの国境線地域で活動するテロリスト』をでっち上げた。この目的のためにはパラグアイを利用している。明白で反論の余地の無い証拠がある。「アフガニスタンで米国の諜報機関は数枚のイグアスの滝のポスターが壁に貼ってあるのを発見した」。

 これらの証拠はCIAの複数の情報源で見つけることができる。そして雑誌フォーリン・アフェアズのような真面目だと評判の出版物までが、その中でジャーナリストのジェシカ・スターンがヘズボラとアル・カイダがこの三つの国境線地域にまで関係と組織網を広げそこで「この二つのグループの代表がパラグアイで会った」などと主張している。このようにして、米帝国が南米に直接に介入できる道が整えられている。「この地域は新たなリビア、つまり最も異なったイデオロギーを持つテロリストたち(コロンビアの反乱マルクス主義者、米国白人至上主義者、ハマス、ヘズボラ等々)が商品を交換するために出会う場所となった。」

 ブッシュ・ジュニアとその鷹どもが、三つの国境線地域を軍事的に侵略してブラジルとアルゼンチンとウルグアイの政府を終わらせパラグアイと他のラテンアメリカ諸国でその権力を強化するために、国際テロリズムとの戦いという筋書きを見つけたとしたとしても決して不思議ではない。ラムズフェルドとその手下どもが、キトでの第六回防衛担当者会議で、ラテンアメリカ各国の国内事情に介入できるようにするための多国籍軍を作り上げることを通してその実現を望んだように、である。

 CIAと米帝国の、キューバ、ベネズエラ、ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、エクアドル、ボリビア、ウルグアイに対する行動は、執拗で冷酷、残虐な真の意味のテロ行為であり、それは国際法の原則を軽蔑し平和を脅かし、そして、もし軍事制圧が起こればラテンアメリカ民衆は疑いも無くあらゆる権利と自由を失うことになるだろう。しかし同時に我々の国は、エルネスト・チェ・ゲバラが提唱したように第二第三のベトナムに変わることができよう。そして帝国のテロリズムは終りを迎えることになるだろう。

 アルゼンチンの作家で知識人であるフアン・ヘルマンは2004年8月31日にアルテルコム出版社から出された「軍国主義:この衝撃の数字」という本で、2004~2005年度における米国軍事支出が5千億ドルに達するだろうと述べている。つまり、一日に13億6千万ドル、一時間に5660万ドル、一分間に94万ドル以上、一秒間に1万6千ドル、ということになる。ブッシュは、軍事施設や装備への出資に4170億ドルの予算項目を承認した。そしてそのうちの約200億ドルがエネルギー部門につぎ込まれ、600億ドル近くがイラクとアフガニスタンの戦争と占領に投入される。もしブッシュとその鷹どもがついに、ペンタゴンとCIAの軍事主義者と戦争屋の計画に従ってイランと北朝鮮あるいはキューバへの攻撃を決めるなら、この数字は間違いなく何十、何百億ドルも膨れ上がることだろう。

 ヘルマンは言う。この惑星は、60億の住人が身を寄せる(彼の言葉によれば、患っている)。世界銀行の数字によれば、そのうちの28億人が一日2ドル未満の収入しかない。(これは世界人口の半分が貧困と極貧の境遇に生きていることを示す。)

 帝国テロリズムの顔はどちらに向いているのだ? CEPR[32]の寸評によると、米国メリーランド大学の世界安全保障と軍縮計画のディレクターであるナタリー・J.ゴルドリングは、大学幹部会に提出されたこの問題に関してある会合の記録の中で次のような情報を与えている。「米国は現在、世界の軍事的消費のおよそ半分を作り出し、世界の残りの国々の総計とほぼ同じ金額をつぎ込んでいる。」その一方でこの世界の貧困層はますます貧窮の度を悪化させており、無視、不健康、栄養不良、絶望と不安の中に生きている。

 ヘルマンは2003年の終りには、ラテンアメリカとカリブ諸国で、貧困階層が1997年に比べて2千万人増加したと断言する。先と同様の計算を繰り返しながら彼は、一日に9100人、一時間に380人、一分で6人の貧困なラテンアメリカ人が増えていることを示している。

 恐ろしい数字はもっとある。ラテンアメリカとカリブ諸国の44.4%、2億2700万人が貧困ラインの下方で生きており、その97%[33]、1億7700万人が20才未満の子供と少年および若者である。極貧者の数は一億人に達しておりこの地域の人口の19.4%である。60才以上の者の半数は何の収入も得ていない。1990年代の終盤にはラテンアメリカとカリブ諸国の人口の11%、5500万人が様々な度合いの栄養失調に苦しんでおり、5才未満の9%が緊急を要する状態で、19.4%の子供がこの年代までに慢性化している。ラテンアメリカは非道な地域であり富の配分が最も不当になされる地域である。20%の富裕層がすべての富の60%を得ているのだ。

 国連によって選ばれた16名の軍事専門家グループによってまとめられ第59回国連総会の前に提出された『現状の国際情勢における軍縮と発展の関係』と題された30ページのレポートは次のように強調する。「貧困の根絶と全世界の発展が、必要な資金が無いために手の届かない目標である時代には、世界的な軍事費の増大が不安定な潮流を作り出す...」「冷戦の終結時には、発展という目的のために、軍事費の削減と紛争を減少させる雰囲気が財政的にも技術的にもそして人間的にも本格化するであろうと期待された。」しかしこの提言にもかかわらず、国際社会は、軍事支出あるいは軍事費のパーセンテージを制限させて国の発展の方向に振り向ける、という合意を達成させることはできなかった。それは恐らく、米国を筆頭とする軍国政府とその軍産複合体、軍隊組織、国際石油企業や他の利権集団が国際社会の重要な部分を形作っているからであろう。このようにヘルマンは語り終える。

【注解】

[30]ブラジル、アルゼンチン、パラグアイの国境線が集まる地域で3国が「共有」の地帯を作っている。イグアスの滝で有名。2001年の9・11事変直後に統一教会が経営するワシントン・タイムズが、この地帯でアル・カイダが活動している、と報道した。なお統一教会はパラグアイのこの付近に広大な土地を所有している。

[31] Bloque Regional de Poder(権力の地域ブロック)の略で、現在チャベスが推し進めているラテンアメリカ諸国の反米ブロック化のこと。

[32] the Centre for Economic Policy Researchの略。

[33] 1 億7700万人は2億2700万人のおよそ78%である。97%が20才未満というのは多すぎるため、これは数字の誤りであろう。

結論
1、 最も冷酷で非人間的で残虐な国際テロリズムは、世界が苦しむ貧困と悲惨さの状態の中にある。米国はこの現実に対して最大の責任を負う。その意味で米国は地球上で最大のテロリストである。
2、 帝国の進歩した側面とその軍事的・政治的優越によって、米国はラテンアメリカをその天然資源を利用するために独占支配しようとしている。
3、 その地政学的な目的を果たすために、米国はキューバ、ベネズエラ、ブラジル、アルゼンチンの政府に戦いを挑んでいる。その目的で諜報組織に介入を命令している。そして外交官を隠れ蓑にしたCIAやDEA、アドゥアナス(Aduanas)、NASの機関員を使って、謀略的で隠密の活動を繰り広げている。
4、 欧州ブロックや世界のその他の国々に、せめてその新植民地主義的な占領計画の成就を食い止めよう、という政治決定がなされないために、米国はラテンアメリカで何一つ咎められることなく振る舞うのだ。
5、 ラテンアメリカ諸国民の人権と基本的な自由の蹂躙は、CIA、DEA,FBIや他の米国特務機関員たちの弾圧的な活動の結果である。
6、 ラテンアメリカでの米軍基地の確保はコロンビア計画と愛国法の現実化である。それは麻薬密輸との戦いをうたうが、実際にはこの帝国の本当の軍事的・政治的目的を覆い隠すものである。つまりブッシュ・ジュニア政権のあらゆる意思をこの地域に押し付けるために、民衆の反抗を押しつぶそうとするものである。
7、 米国は、欧州モデルに即した南米連合あるいは南米国家共同体の組織化と発展に反対する。それはこの性格の超国家組織が、米国資本が優勢な多国籍独占企業の地政学的な計画にとって障害となっていくだろうからである。この目的のためには米国の叫ぶ民主主義や人権や自由の価値など重要ではないのだ。それゆえに、もし自由と主権を持つ政府が現れると、血に飢えた独裁政権に交代させられるかもしれないのだ。ちょうど60年代、70年代、80年代に起こりラテンアメリカを荒廃させた政変のように。

今こそこの蛮行を止めさせる時ではないのだろうか?
2005年2月  キト

尊厳・主権・反戦平和の法廷  キト:エクアドル
(以上、転載終わり)

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