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【TPP】2013.4.18そもそも総研たまペディア 「TPP参加は是か非か」孫崎享vs古賀茂明~検証:アメリカはISDで負け越しているか!?

【TPP】2013.4.18そもそも総研たまペディア 「TPP参加は是か非か」孫崎享vs古賀茂明



以下、キャプチャ付き文字起こし&あとがき独自解説


    


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2013.04.18テレビ朝日モーニングバード「そもそも総研たまペディア『TPP参加は是か非か』」

玉川D「よろしくお願いします。今日のテーマ、こちらです
20130419152138①

『そもそも、TPP参加は是か非か反骨の元経産官僚vs反骨の元外務官僚』というふうなことで、TPP参加にこのお二人、真っ向から意見が食い違っているということが分かりまして。つい最近。お二人に来て頂きました。

尊敬するお二人なんですけども、意見が全く違うということで、私はどっちに付けばいいんだという感じなんですが、古賀さん、それから孫崎さん、よろしくお願いします」
20130419152329② 

孫崎享氏・古賀茂明氏「よろしくお願いします」

玉川「で、古賀さんはTPP参加賛成、これでいいんですよね?」

古賀「そうです」

玉川「そうですね。孫崎さんは反対。これでいいんですね?」

孫崎「もちろん」

玉川「そういうことなんです」

羽鳥「わかりやすいですね」

玉川「まず、ちょっと助走をVTRを見ていただいて、助走をつけちゃおうかなというふうなことでお互いの主張を簡単にまとめてますので、まずVTRを見てください。VTR」

<VTR開始>
20130419152428③ 

<ナレーション:TPP参加をめぐり、意見がまっぷたつに割れる両氏の主張とは、いったいどのようなものなのか?>

玉川「孫崎さんは、なぜ日本がTPPに参加するのが国益にならないと言ってるんですか?」

孫崎「はい。一番国益にならないという理由は、日本の法律、制度よりも米国の、あるいは多国籍企業の利益確保のほうが優先されるというシステムに移るだろうと想定されるからです」

玉川「それはなぜ想定されるんですか?」

孫崎「それはISD条項というのがあるんですよね。このISD条項というのは、企業が進出するとき、投資家が進出するときに、一定の期待値というのがあるんですよね」
20130419152508④ 

玉川「これぐらい日本に進出したら儲かるだろうと」

孫崎「そう。儲かるだろうと。この儲かるということが、日本の法律でもって、儲からない状況に出た時、その時には我々の利益確保ができなかったのは、日本の法律のためであるということで訴える」

玉川「仮に負けたとしても、賠償金を払うだけですよね。それでなんで主権の話にまでいっちゃうのか?」

孫崎「まず、賠償金を払うだけなんだけれども、ここで非常に重要なのは、日本の法律よりも相手国の、相手の企業の利益確保のほうが重要だという、この理念ですよね。
20130419152558⑤ 

日本の中の法律で色んなものが決まっている。これよりは利益確保のほうが大事だというところは、主権の侵害である以外になにものでもないですよね。
20130419152638⑥ 

それからもうひとつ起こってくることは、裁判で負けますよね。そしたら、当然のことながら、日本は続けたらまた負けていくわけですから、法律自体も改正にされる。
20130419152715⑦ 

だから、法律の徹底がもはや日本国民のなかの総意だけではなくて、外国の企業の圧力、こういうようなものを背景に修正していかざるを得なくなってくる」

<ナレーション:TPP参加で日本の主権が危うくなると主張する孫崎氏。一方で古賀氏は>

玉川「孫崎さんが、TPPに日本が参加すると、日本の主権なんかなくなっちゃうんだと。要するに、アメリカのいいように日本の制度ですよね。法律とかシステムとか、そういうのが全部アメリカのいいように作られるようになってしまう危険性が高いんだというふうにおっしゃってるんですが、どうですか?」

古賀「いや、ちょっと、なんでそういう議論になるのか、よくわかりませんけれども、基本的に、TPPってもちろん独立した主権国家がみんな集まって議論するって場ですよね。だから、そこでなにか日本がアメリカの言いなりになるというのは、普通には考えにくいんですよ。
20130419152806⑧ 

よく色んなことを言われますけれども、今まで日本はアメリカに従属してきたとか、アメリカになにか言われると、いつも嫌々ながら言いなりになってたとか、そういう議論が聞かれるんですけど、少なくとも、経済問題に関する交渉においては、実は日本ってけっこう頑張って、アメリカと交渉していって
20130419152843⑨ 

ちょっとたまには頑張りすぎたなというぐらい、頑張っちゃうところがあったというのが、私が実際にいろんな日米構造協議とか、ガットウルグアイ・ラウンドで補助金交渉とか色々やったんですけれども、そういう実際の交渉の現場にいて感じたのは、なんかいつもやられているという、そういう認識ではないですよね。
20130419152930⑩ 

アメリカが言うことというのは、もちろん自分の国益を考えて言うんですけれども、ただ言っていることのなかにはかなりいい事もたくさんあって、それで僕なんか例えば日米構造協議で議論していて、アメリカと日本がこうやって向かい合って座って、アメリカが日本を攻めると。

日本のほうは官僚が、各省から出てきた役人が、いや出来ない出来ないって言うわけですよ。いろんなこと。でも、横から思わず、おかしいんじゃないの?といっちゃったりしたこともあるぐらい、アメリカが言ってることが正しいことが結構かなり多かったですね」

<VTR終了>

玉川「ということで、これちょっと2つ、テーマを分けて、今回いこうと思うんですが、まず、孫崎さん側の主張。それから、古賀さん側の主張ということで。孫崎さん側の主張としては、主権が危うくなるんだということなんですよね。まずここからいきたいんですけども、主権が危うくなるということを孫崎さんは主張されているわけですよね」

孫崎「そうですね」

玉川「それに対して、古賀さんは違うと。まず古賀さん、なんで違うんですか?」

古賀「いや、まあそもそもこれ、みんなで約束して、そのルールに従ってISDSで訴えられたら、それに応じるということですよね。もともと、日本が約束して、その義務に従っているというだけです。これ条約で色んな約束をすれば、それは当然義務がかかってくるわけで、それ約束を履行してるから主権を侵されるということには全然ならないと思いますね」

玉川「要するに、論理的に?」

古賀「はい」

玉川「これちょっと、ISD条項ってなんだということを一応説明しておきますね。テレビを見ている方で、ご存じない方も。投資家と国家の紛争解決。それぞれの、頭文字を取ってISDというふうなことなんですが、どういうことかというと、例えば、アメリカの企業が日本に進出している企業があるとして、日本の制度のせいで得られるはずの利益が得られなかったと。要するに、他の国では得られている、当たり前に得られていることが日本の独特の制度のせいで得られなかったと。これおかしいじゃないかという時に提訴をする。
20130419153226⑪ 

どこに提訴をするかって言うと、仲裁裁判所という形でいいと思うんですけども、世界銀行傘下の1つの仲裁をするような機関。ここに訴えることができる。そうすると、ここで例えば、アメリカ側が買ったとすると、日本に対して損害賠償請求。企業が日本という国家を訴えるわけですね。で、国家が負けちゃうと、孫崎さん、これ制度を変えるような事態になっちゃったら、これ主権に及ぶよと」

孫崎「そうですね」

玉川「ここはひとつわかんない。なんで主権に及ぶんだと?」

孫崎「日本の法律というのは、ご存知のように、生命であるとか、健康であるとか、あるいは社会の安定、そういうような様々な要因で作られているわけですよね。ところが、このISD条項の投資家の訴えというのは、企業が予定された利益を確保するということが法律で侵されたらおかしいよということですね。

そうすると、さきほど、古賀さんはアメリカ政府と日本政府との交渉のなかで、アメリカの言い分もちゃんとした時があるよと。日本の言い分もおかしいことがあるよと。こうおっしゃったわけですね。

これは非常に新しい流れは、ここを見ていただければいいんだけど、国家対国家じゃないんですよ。だから、アメリカというような国家というスクリーンをやってくると、あんまり無茶苦茶なことを言わないかもしれない。

ところが投資家。もろに自分の利益を追求する人たちが、俺の利益がダメになりますよと。これを訴えるわけだから、新しいルールなんですよね。新しいルールというのは、国家の主権というものではなくて、企業の利益を企業が自分の国を通さずに、直接訴える。

そうすると、昔だったら、アメリカの場合には、自動車企業があっても、これはおかしいよといっても、一応アメリカの政府のなかでスクリーニングしてくるから、そんなにめちゃくちゃなことはない。

ところが、これだと、滅茶苦茶なというか、もろに露骨に企業の利益を訴えると、こういうことになると思いますね」

赤江「ちょっと例がないのでわかりにくいんですけども」

孫崎「じゃあ、やりましょうか」

赤江「日本の制度のせいで損害を受けたというのは、例えばどんな」

孫崎「ありますね。今、言われているのは、イーライ・リリーという医薬品メーカーがあるんですね。この医薬品メーカーが一億ドルの賠償請求をしてるんですよ。100億円なんですよ」

玉川「それは、アメリカの企業がカナダを訴えてるということです」

孫崎「そう」

玉川「これ、なんでカナダを訴えるかというと、要するにそういうふうな貿易協定があるNAFTAというのがあって、アメリカとカナダとメキシコ。そういうふうな、すでにTPPみたいなものがあるんですけど、その中ではISD条項というのがあって、それでアメリカの企業がカナダの製薬会社(←政府、の間違い?)を訴えたと。そういうことですね」

孫崎「はい。そうですね」

赤江「安全基準が違うからということですか?」

孫崎「判断基準ってどういうことかというと、これを訴えてるのは、薬品の特許がありますね。これを、カナダ側が言ってるのは、実証例がまだ少ない。臨床実験がまだ少ないから、これを認めるわけにはいかないということで、最高裁まで行って、判決はダメだということになったんですよね。

そしたら、企業利益をちゃんと確保してないからということで、一億ドルやったんですよ。そして、重要なことは、私はカナダに勤務していたんですね。1990年ぐらい、ちょうどこのNAFTAという条約があったとき。これを締結するときに、ISD条項の危険性なんていうのは誰もしゃべってない。

だから、そういうように、予想されてない。みんな、この条約に入ると、貿易が促進される。いいことだけだっていうことを思ってたんだけども、あの当時の交渉担当官は、自分の政府の判断、それも最高裁まで行ったところが、一億ドルの賠償請求されるなんて、誰も思ってない」

赤江「じゃあ、今の日本の安全基準が法律では負ける可能性がある?」

孫崎「負ける可能性がある」

古賀「ぜんぜん違うんです」

玉川「はい。古賀さん」

古賀「これ、まず新しい制度だというのは勘違いされてるんですけど、もう世界中で3,000近い投資協定があるんですけど、ほとんどこれが入ってるんですね。日本も24カ国ぐらいでやってるんですけど、全部じゃないですけど、24カ国でISD条項に入ってます。それから、アメリカが、この今の裁判というか、訴訟は、まだ決着が出てませんよね?」

孫崎「出てません。もちろん」

古賀「これ、結論出てないんですよ。ただ、カナダの特許制度っていうのは、日本からもアメリカからもEUからもとんでもない制度だと今言われていて、たぶんカナダの製薬企業を守るために、ちょっとかなりインチキしたんじゃないかなと私はちょっと思ってるんですけども、実際にカナダの政府がアメリカの企業に訴えられて負けた例もありますけども、これ実際NAFTAという、今ここで出たとこで、いろいろそういうISDを使った争いが起きてるんですけど、全体で見るとアメリカのほうが負けてるんですよ。負け越しという感じですね」

玉川「用意しました。これ、アメリカ企業がカナダ、それからメキシコを訴えました。ISDで訴えた。そのときに、じゃあアメリカがカナダに対してどうだったかというと、2勝5敗だと。それからメキシコに対しては5勝6敗。アメリカの企業が勝ってるほうが少ないじゃないかと。こういうことですね?」
20130419153629⑫ 

古賀「そうです。これ、要するに今の議論というのは、日本が途上国だという認識でやってる議論なんですね。要するに、色々日本でインチキというか、まあ国内企業を保護するようなそういう措置ってまだあるんですけども、そういうのが多いからそれで訴えられたらやられちゃうんじゃないかという心配ばっかりしてるんですけど、実は、日本というのはこれからもうどんどん外に出ていかなきゃいけない。

中小企業も含めて、今どんどん出て行ってるんですけど、出て行った先で、色んな不公正な措置があって、それで思わぬ損をしちゃうというようなことがあるんですが、その時に、その国を国内で訴えても、それは勝てないですよね。どう考えても。

ですから、こういう第三者にやってもらいましょうという措置なので、どっちかというと、このISD条項というのは途上国側が嫌がって、日本とかアメリカとかが押していくというべきものだと思うんですね。ちょっとこう発想を変えないといけないんじゃないかなと思います」

孫崎「ちょっといいですか?」

玉川「あの、再反論行きますよね」

孫崎「はい」

玉川「再反論の前にちょっとCM、1回行きます」

<CM>

玉川「反論してください。孫崎さん」

孫崎「投資保護協定、ISD条項で日本は発展途上国、そういうようなところでやるときに、このISD条項というのは入ってます。これは、一般的な理念は、発展途上国だから法整備が十分に出来てない。裁判制度も十分できてないということであるから、それを補完するために、国際司法裁判所みたいなものを作りましょうと。こういうことですよね。

ここで起こっていることは、例えば日本の法律制度、日本の裁判過程、こういうようなものに十分でないという状況じゃないですよね。このISD条項というのは非常に深刻な影響を、実はこれからEUとアメリカが同じように自由貿易協定を結ぶときに、これも入ってくるんですね。

それでみんな、今アメリカのなかで出てきている懸念は、これも自分たちの法律、環境であるとか、整備であるとか、こういうようなものを持っているのが、企業利益でもってやられるんではないかというようなことなんですね」

玉川「要するに、先進国と途上国じゃなくて、先進国同士であれば要らないんじゃないかと」

孫崎「そうそう」

玉川「逆に言えば、アメリカはヨーロッパからEUから訴えられるのを嫌だってアメリカの中の人も言っているいうことですか?」

孫崎「そう。だから、新しいルールなんで。だから法律が整ってない、さきほど3,000の条約があると。これはそうだと思うんです。これはだいたい日本もたくさん持ってますから。モンゴルであるとかね。こういうところにISD条項が入るというのは、これはある程度意味がわかる。だけど、日本というところに法律があって、慎重に審議されて、それをちゃんとできる裁判制度があるのにもかかわらず、その主権をオーバールールするような形で国際的なものを作る必要はないと」

玉川「主権というところで、たぶんテレビを見ていらっしゃる方、いまひとつ分かってないと思うんですけども、ちょっとこういうのを用意しました。傘のやつ出してください。

はい、主権ってなんだというと、その国家自身の意思による、その国のことはその国が決めるということが主権です。今は主権国家というのが認められていて、それぞれの国が全部主権を持っているわけですね。自分の国のことは自分で決めていいということになってるんです。たとえば、アメリカ側が企業利潤ということでISDでこれはやってくんだと言った時に、例えば日本のなかには、いやそうじゃなくて、安全とか、そういうふうなことで法律や制度があるんですよと。これが戦った時にISDの場合には、例えば安全とかそういうふうなことは観点の中に入らないわけですね。だから、それが心配だと。
20130419155730⑬ 

で、孫崎さんがおっしゃっているのは、じゃあ例えばこの国家を超えたもっと大きな傘があって、そこが例えば、利潤と健康とそういう両方の観点を合わせて、超えた裁判所みたいなとこが決めるんだったら、いいんだけども、そういうものが今ないと。ない段階でこのISDをやるのはって、そういうことですね」
20130419155904⑭ 

孫崎「そういうことですね」

古賀「ちょっとね、あの誤解があるんですけど、ISD条項というのは全てにてきようされるんじゃなくて、21分野ありますよね。そのうちの基本的には投資協定、投資の部分の約束と、それからサービス部分の約束に適用されるんですね。環境とか安全にも適用しろっていう議論が、ちょっとアメリカも一時やっていたこともあるんですけども、それは基本的には対象にならないんですよ。

だから、個別品目、この食品の品目を認めろ、認めないということを、TPPで議論することもないし、よく言われている遺伝子組み換え、ラベルがどうのこうのと、昨日石原さんが言ってて、私、びっくりしたんですけど、こういうのは今議論されてないし、アメリカははっきりもう議論しないと言ってるんですね。

ですけど、なんでそういうことがどんどん出てくるかというと、結局、農協とか医師会とか、そういう色んな既得権グループがどんどん宣伝するんですよ。結局、反対するというのはTPPだけじゃない、日米構造協議のときもそうなんですけど、そういう既得権を守ろうという人たちがワーッと反対のデマを流すので、それで議論がものすごくおかしくなって、すごく不安になってくると」

玉川「その話というのは、きっとVTRのなかにもあった、例えばアメリカ側が言ってることっていうのは、古賀さんも日米構造協議で一緒に出てると、日本の官僚が後ろに既得権層がついていて、米の言ってるほうが正しいじゃないかというふうなことを止めてくると。まさにこれ、古賀さんの主張、こういうことなんですよね。
20130419160800⑮ 

例えば、古賀さん、アメリカ側がこんなことを言ってるんだけども、日本の既得権層によって阻まれた例みたいなのってあるんですか?」

古賀「いっぱいあるんですね。かなりアメリカの主張がなんか却下されちゃったんですけども、例えば色んなカルテルがたくさんあったんですよ」

玉川「カルテル」

古賀「今でもあります」

玉川「要するに、一部の人が結託して自分たちの利益を守るという意味ですね」

古賀「競争を制限するような、例えば国内の海運で言えば、船の数がどんどん増えると競争が増えちゃうから、それを増やさないようにしようというカルテルを、普通だったら独禁法違反なんですけど、わざわざ特別に認めるんですね。

そういう制度があって、そんなのおかしいじゃないかってアメリカが言ってくれて、私もおかしいじゃないかって、国内では言ってるんです。交渉の場に出るとなかなかそう言えないんですけど、日本側がそういうの一個一個やられると、各省から出てきた人は、絶対ダメです、ダメですって、とても理屈にならないようなことを並べて守るわけですよ。

僕は横から見て、それはおかしいんじゃないのって思わず言っちゃったりなんかしたんですね。あとは、例えば今、審議会の議論というのが、昔は完全に閉鎖的にやってたんですね。何やってるかわかんない。結論だけでて、こういうふうに決まりましたって言って、それを隠れ蓑にしていろんな変なことをやるというので、アメリカはこういうのは公開してくれと言ったんです。

だけど、それもいやだいやだって言って、逃げまわって、逃げまわって、結局、その会議自体を公開というのは出来なかったんですね。だから、今でも今やってる規制改革会議なんていうのは公開されてないですよ。会議が。

もう本当におかしな議論なんですけど、あの時もうちょっとアメリカに強く言ってもらって、審議会の公開法とかいう法律でも作っときゃよかったなっていうぐらいですね」

玉川「それが反論ですね。はい。孫崎さん」

孫崎「私もちょっと通産省に出向してたことがあるんですね。1974年。だから通産官僚って非常に優秀なんですよ。ただ、問題点は通産官僚の人たちの見る目は、経済効率を追求するということが一番大切なわけですね。

だけど、社会の秩序のあり方、これは経済の効率だけではなくて、生命であるとか、健康であるとか、それから場合によったら、所得格差の是正という問題もあるかも知れない。

今TPPとか、そういうようなものに行くと、農業がダメになっていきますよね。そういうようなときに、ヒットされる人たちというのは、65歳以上で、例えば片手間でしかやれないような農業をやりながら、しかし、ある程度の所得を持って、それで安定するという。

だから、社会の秩序をどうするかという問題もある。だから、経済で効率で追求することが一番正しいんだということになると、たぶん古賀さんのおっしゃっていることが当たる場合が非常に多いと思うんです。

だけど、日本の法律とか、そういうようなものは、経済効率だけではなくて、社会の安定、そういうようなものもあるから、そこに着目すると、違った結論が出るかもしれないです」

玉川「なるほど。ここで、結局アメリカとどう付き合うかというところが、このTPPの問題でも、実は本質なんじゃないかと私は思うんですが、そのテーマをCMのあとで行ってみたいと思います」

<CM>

玉川「問題の本質は、アメリカとどう向き合うのかというところに行ってるんじゃないかと私には聞こえるんですけども、まず孫崎さん、どう向き合えばいい?」

孫崎「まず、古賀さんおっしゃってるのは、古き良き時代の通産官僚だと思うんですよ。今はもうベタ折れ。

昔は頑張った。今はもう米国の言われる通り。最近の交渉を見ていても、日本の主張は何にも実現してませんから。だから古き良き時代の古賀さんと、新しい時代の官僚とはちょっと違うということですね。

それから、安全保障のところをちょっと見ると、例えばオスプレイの問題であるとか、米国が好きな場所に、好きなだけの期間で、好きな場所に軍隊を置く」

玉川「基地をね」

孫崎「基地を置く。もうこんなもの、何も変わってませんから。米国に言われたことを今跳ね返す力が日本政府全体としてほとんどない」

玉川「要するに、日本とアメリカで条約を結んでいても、それは条約を結んでるから、日本もOKしてることなんだけど、主権の一部がもしかしたら日本はアメリカに取られたままなんじゃないかと、そういうのをこの前もやったんですけど」

孫崎「そうですね」

玉川「そういうふうなことがあるからということですね」

孫崎「例えば、オスプレイというものをみても、野田首相が言ったのは、配備の問題について、一言も我々は言わないことになってますと」

玉川「言えないと」

孫崎「ということですから、まあ条約を結んだら、日本の主張が十分に言えるというような、どうも体質が日本には無さそうですね」

玉川「古賀さんどうですか」

古賀「軍事とか安全保障のところは私もかなり同意するところが多いんですよね。この間、沖縄の基地の返還の話なんかでも、なんにも取ってなくても取った取ったって、宣伝してるみたいな。これはやっぱり、アメリカとの付き合い方というのは、でもこれから変えていかなくちゃいけないし、まあ、経済の分野でもだいぶ変わってると思うんです。もう是々非々でいくと。

それで、TPPの交渉に出てみればよくわかると思うんですけど、アメリカも、まあ過去そうなんです。アメリカも好きな事を言うんですよ。だけど、やっぱり世界の常識というのがありますから、やっぱり出した提案をいま引っ込めるとか、そういうこともどんどん出てきてます。

だから、アメリカと日本が、二国間でやるとなんかアメリカの言いなりになりそうだというのは、世界の中の議論の仕方を見ながら。アメリカが言ったっていいものはいいけど、ダメなものはダメだよということでやっていくと、そういう姿勢に変えていく必要がありますよね。

ただ、そこはそうなり切れてるかというのは、まあ孫崎さんの懸念されるところだと思うんで。まあ、安倍政権が今やっている交渉入り口の、入場料を払うみたいな感じで、自動車でどんどん譲歩したとか、色々」

玉川「保険でも譲っちゃいましたよね」

古賀「ええ。いや、まあ保険は私はあれはあのほうがいいと思ってるんですけど。あれは要するに簡易保険というのがやっぱり政府の保護のもとに、民業圧迫しているので、アメリカの言ってることが正しいと思いますが、でもまあそれ以外の所でも、ちょっとなんか譲ってんじゃないかとか、それをなんか国内向けに取り繕って発表している感じもあるんですよ。

そうすると、ますます、みんな不安になっちゃうので、やっぱり正々堂々と議論して、言われてることはちゃんと、こんな変なこと言ってますよ、だけど、そんなのピシッと撥ねつけますよと言えばいいんですね。それは、国際的な議論ですから、おかしなことがどんどん一方的に押し付けられるなんて心配、全然無いです」

玉川「どうですか?」

羽鳥「孫崎さんの主権のお話はすごくよくわかったんですけど、孫崎さんは経済効果についてはどう思うんですか?TPPに参加する国の経済効果は?」

孫崎「ほとんどないんですよね」

羽鳥「ない?」

孫崎「というのは、よく言われるのは関税が低くなって、利益があると言われていますけれども、アメリカはいま相対的に2%から3%くらいの関税しかないですよね」

羽鳥「経済効果もない?」

孫崎「経済効果は非常にない。それから、もっと重要なことは、日本の輸出のマーケットというのは、アメリカ、このTPPに入る国ではなくて、アメリカは今輸出は例えば15.5%ぐらいだと、中国、韓国、香港、こういう東アジアは38.5%ぐらいなんですよね。ということだから、そこがTPPに入るということがない。だから、経済効果も言われてるほど大きくはない」

羽鳥「古賀さんにも聞きたいんですけど、いまアメリカの話ばっかりしてるんですけど、例えば、オーストラリアとかニュージーランドとか、農業国がすごい反対してきてるところもあるじゃないですか。そのアメリカ以外はどうなんですか?」

古賀「いや、ですから、もうそれは本当の交渉なんですね。オーストラリアは当然もっと開放しろっていうふうに言ってくると思いますけども、それはそれで議論すればいいし、日本の最大の問題は、農業をどうするかということを全然計画を作ってないんですよ。だから、もうウルグアイ・ラウンドでやったときのまんまですよね。

あのときも寝っ転がっちゃって、ちょっと世界に恥晒した感じですけども、7百何十%なんていう関税を取って、もうこれで安泰ですから、何にもしなくていいですよというふうになっちゃって、今の農業、どんどん衰退する。これ、農業を輸出産業にしますと言ってますよね。だったら、輸出産業にするということは要するに関税で守られるなんていう世界とはまったく違ってきますので、それをどうやって持って行くのかと。

その計画があれば、それに沿って譲れるところ、譲れないところっていうのがでてくるんですね。それで交渉になるんですけど、このままだと、なんだかわからないのでなんでも反対ですって言ってるっていうふうに見られかねないんですよ。そういうふうにオーストラリアやニュージーランドはすごく心配しているということですね」

玉川「あ、もうちょっとごめんなさい。もう時間がないんで、これもう1回やりますから。もう一回やりますから。何週間後かにもう一回やります。すいません、以上でした」
20130419165236⑯ 

羽鳥「どうもありがとうございました」
 

ちなみに、恒例の羽鳥ボク困ったフェイス→20130419153534.jpg


*さて、この番組出演の事前予告が孫崎さんより告知があった時には、

  • TPPとテレビ朝日:懲りないテレビ朝日の「そもそも総研」。「そもそも総研」でTPP話したのを契機に国会で大西議員がNHK会長に孫崎を使うなと圧力。で、テレビ朝日は静かにするかと思ったら、いやいや、18日(木)また私にTPP話させるよう。ただし最強のTPP推進派論客を呼んでくるそう posted at 19:16:51


だったので、

  • 「最強のTPP推進派論客」ってだあれ?古賀さんかな? posted at 18:53:17


なんて予想していた。

そしたら、古賀氏本人が、

  • ありがとうございます。15日16時からTBSラジオに出演予定です。18日はテレ朝モーニングバードでTPPについて話します。 "@dinkydonaldo: @kogashigeaki 「信念をつらぬく」読みました。常識的に考えると不可能に、又難しいと思う事が逆にやる気が出てく.. posted at 21:57:23


ということで、孫崎さんも、

  • TPPとテレビ朝日:そもそも総研, 国会での大西議員の圧力にも拘らず18日(木)又私にTPP話させる。ただし最強のTPP推進派論客として古賀 茂明氏と論議。テレ朝スタフ、古賀氏は通商問題で米国とやりあってきた経験。孫崎は安全保障中心だからこの分野やられるのでないかと心配してる posted at 18:20:52


と、つぶやかれた。

古賀氏のTPP推進の根拠、論点は、まず、彼自身が改革派というイメージを持っている利点を活かす論法。あくまでイメージ。そして、国内のTPP反対派勢力、特に農業団体と医師会などを槍玉に挙げ、既得権化する。実際、戦後日本の自民党一党支配が長年続いたなかではそういう側面もあることはある。但し、だからといって、数ある貿易協定のなかでも「TPP」でなければならないという根拠にはならない。しかも、農業団体などをやり玉に挙げる手法はTPP推進官僚の戦略だということも鈴木教授によって暴露されている。

さらに、消費者団体やNGO団体や一般市民の有志団体などもTPP反対の声をあげているが、それらが、農業団体や医師会に世論が扇動されているという事実も全くなく、古賀氏の指摘は事実無根である。
そして、古賀氏の発言を注意して聞けば、違和感を感じるに違いないが、例えば訴えられたカナダ政府が自国の製薬企業を守るために「インチキ」をやったんじゃないかという全くの想像で悪印象をあたえつつ、一方で「アメリカが言ってくれて」や「アメリカに強く言ってもらって」など端々に口走り、日本は対等に交渉できるなんていう主張はなんの根拠もないことを古賀氏自身の発言からも証明されたようなものだと思わざるをえないほど、ボロが出ていた。

あとは、二国間協議では米国の圧力に屈するが、多国間協議(←これを古賀氏は「国際的な議論」)では大丈夫だと繰り返すが、IWJがインタビューしたPARCの内田さんが実際にシンガポールTPP交渉の場に参加された話によれば、古賀氏のほうこそTPP交渉の実態を知らないでしゃべってることがバレてしまってるということ。実際には、多国間における「国際的な議論」というものはテーブルを囲んでやるようなものではなく、ブースを設けて、そこで個別に交渉していくというやり方、しかも事実上、重要なのは、ランチやイベントの合間に事前の折衝で折り合いを付けることが鍵を握っていることも、とにかくアメリカが主導している実態も内田さんのブログやインタビューで報告されている。

そして、なにより、交渉官同士の本交渉に入る際には完全に秘密交渉で、実際のその中身は誰も知ることは出来ないということがある。つまり、古賀氏はアメリカが日本の閉鎖性を問題にして、TPP推進の論陣を張ったが、実際にはTPPを秘密にしているのは、アメリカ自身だということ。

そして、特に視聴者みんなが気になったであろう部分は、古賀氏のISDで「アメリカは負け越している」という発言部分。
ここを調べてみた。

すると外務省のHPにこんな資料があるのを見つけた。おそらくこれのことだろうと思う。24年3月時点
20130418145245.jpg

www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/pdfs/tpp20120327_06.pdf
古賀氏の説明はここからのものと思われるが、勝敗だけを取り上げて、米国が負け越しと発言するのはいささかおかしい。和解しているのが3件、取り下げも3件ある。係争中が2件あるということもあり、これは一次資料に当たる必要がある。

じゃあ、訴えられたほうの米国はどうなんだというと、NAFTAで1つも負けていないということである。米国政府が負けないということは、極めて重要な点であるにもかかわらず、それは言わずして、古賀氏は米国投資家が訴えても負け越しているとだけ言っているのだ。

正確には、
米国投資家は負け越しているが、
米国政府はひとつも負けていない。

他、米国投資家は、和解3件(カナダ3メキシコ0)、不成立・取り下げ6件(カナダ3メキシコ3)、係争中2件(カナダ2メキシコ0)あり。


同じNAFTAの外務省資料23年10月時点<キャプチャ:投資家対米国>にもうちょっと詳しくある。
20130419193130.jpg
www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/pdfs/tpp02_06.pdf

じゃあ、もっと詳細にということで、国連貿易開発会議がまとめたISDの訴訟資料2013年版

unctad.org/en/PublicationsLibrary/webdiaepcb2013d3_en.pdf
NAFTAの件数だけでなく、ISDによる係争中訴訟件数やその結果の分類などがまとめてある。
ISDの訴訟は年々増加傾向にあるということが分かる。

なにより古賀氏の指摘である部分の認識を以下のように改めなければならない。
<NAFTAにおいては、米国投資家は確かに負け越しているが、和解が3件、不成立取り下げが6件、係争中が2件であることを言わなければならないし、なにより米国政府は負けていないことを付して言わなければならない>

自分の論を正当化するために、何でもかんでも既得権化し、悪呼ばわりするのは、古賀氏の言論の信用性にも関わるのではないか。俺も既得権属米官僚が許せない。ただ別に官僚の肩を持つわけじゃないが、一般的に外国と交渉する際に、自国の産業を守るのはどの国でも当たり前の姿であり、既得権化しているというなら、それはその担当省庁の担当官僚が何らかの見返りなどの実質的な癒着があることで既得権化しているとして表現すべきである。ただ、その官僚が自国の産業を守ることが、必ずしも既得権保護とイコールとはならない。残念なことに、孫崎さんが指摘したようにそれは古き良き時代の官僚なのかもしれない。いまは既得権であろうがなかろうが、アメリカのポチでしかない。

さらに重要なことは、オバマにはTPP交渉の権限がないという重大な問題がある。そもそも総研では、そのことにまだ触れていないが、IWJでは、すでに岩月浩二弁護士のインタビューで重大な指摘がされている。

チェックすべし!→

2013/04/11 「ISD条項はクーデターに近い」~TPPの危険性について、その本質を議論する―岩月浩二氏インタビュー





放送法http://www.houko.com/00/01/S25/132.HTM#s2
第4条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
1.公安及び善良な風俗を害しないこと。
2.政治的に公平であること。
3.報道は事実をまげないですること。
4.意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
NHKふれあいセンター(ナビダイヤル)0570-066-066
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