Sekilala&Zowie

No one is free, even the birds are chained to the sky.


2011年7月27日衆議院厚生労働委員会:質疑:山口議員質問一部(サマリー)~ホルミシス効果について~線量の問題について~

※質疑応答(*サマリー):(です・ます調省略)

山口「ホルミシス効果(*)について肯定か否定か明石先生、児玉先生にお聞きしたい」


(*)ホルミシス効果(wikipediaより)

生物に対して通常有害な作用を示すものが、微量であれば逆に良い作用を示す生理的刺激作用のこと。ホルミシス(hormesis)とは、ギリシャ語のホルメ(horme)に由来する。このホルメはホルモンの語源でもある。意味は、「刺激する」である(英語では、to excite)[1]。特に自然放射線の人体への健康効果を指す場合は、放射線ホルミシス効果(Radiation hormesis)、また放射線ホルミシス学説ともいう

【リンク先】http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AB%E3%83%9F%E3%82%B7%E3%82%B9%E5%8A%B9%E6%9E%9C


明石「動物の実験では認められるのではないかと認識しているが人間(高等動物)について確かな科学的なエビデンスはないという認識をしている」

児玉「放射線を当てるとP38(*)というMAPキナーゼ(*)とかNFカッパーB(*)というシグナル系の分子が動きます。これは短期的には様々な効果を齎し、それを健康に良いとか悪いとかいう議論は様々。しかしこういう状態を長期的に続けると我々は“慢性炎症”と呼んでいる状態になる。“慢性炎症”は例えばガンの前提条件になったり、様々な病気の原因になることが良く知られている」

(*)P38(wikipediaより)

p38MAPKはサイトカインによる刺激や紫外線照射、熱・浸透圧ストレスなどによって活性化されるプロテインキナーゼであり、Thr180/Tyr182のリン酸化がp38MAPKの活性化において重要な働きをしている。p38MAPKの遺伝子にはp38MAPKα,β,γ及びδの4種類が知られている。p38MAPKの上流にはMKK3やMKK6が存在する。SB203580により阻害される。


(*)MAPキナーゼ(wikipediaより) 分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(英:Mitogen-activated Protein Kinase、MAPK、EC 2.7.11.24)とはセリン/スレオニンキナーゼの一つであり、何らかの刺激(酸化ストレス、サイトカインなど)を受けて活性化される。全身の細胞に広く発現しており、様々な細胞の機能発現において重要な働きをしている。単にMAP(マップ)キナーゼと略して呼ばれることが多い。

細胞外からの刺激が入ると低分子量Gタンパク質であるRasが活性化され、さらにその下流に続くシグナルカスケードの活性化が引き起こされる。また、MAPKホスファターゼ(MAPK Phosphatase:MKP)による脱リン酸化がMAPKを不活性化し、この機構に対して抑制的に働いている。

狭義には細胞外シグナル調節キナーゼ(英:Extracellular Signal-regulated Kinase、ERK)1/2のみを指すが、広義にはこれに加えてc-Jun N末端キナーゼ(英:c-jun N-terminal kinase、JNK)、p38 MAPK、ERK5及びERK7等の分子をも含み、MAPKファミリーとも呼ばれる。

【リンク先】bit.ly/nMpJ1Y


(*)NFカッパーB(wikipediaより)

NF-κB(エヌエフ・カッパー・ビー、核内因子κB、nuclear factor-kappa B)は転写因子として働くタンパク質複合体である。

【リンク先】http://ja.wikipedia.org/wiki/NF-%CE%BAB



山口「今中先生にも」

今中「ホルミシスについて私自身も勉強したつもりですが、良く分からない。ただ、非常に興味深いのは自然放射線バックのレベル、それをちょっと超えるレベルで我々生物が何らかの応答をしているということがあるんだろうと思う。最初にホルミシス等が言われたのはずいぶん前のデータだが、ゾウリムシの増殖について自然放射線をカットすると増殖が減る。自然放射線を当てたら増えると。すなわち自然放射線が良い効果をしているのではないかというような事だが、ではそれが刺激になるかどうか、果たしてゾウリムシにとって良いのか悪いのかということは分からない。非常に興味深いのはそういう低線量レベルで我々の細胞が単なるDNA欠損というのではなく、生理的に何らかのレスポンスをしているという意味で私は興味深いデータだと思っている」

山口「そうすると線量の問題と内部被曝の問題。まず線量の問題でお聞きしたい。明石先生、唐木先生等は大丈夫、安心だと。児玉先生のああいうお話があり、唐木先生や明石先生のデータに基づいた話(低い所は埋もれて良く分からないがそれ以降は有意な差がある)に対するご意見を児玉先生に」

児玉「放射線が人間の遺伝子を傷害する。その時に人間には2万5000の遺伝子があり、一定の数のDNA修復に関係する遺伝子、DNAの保護に関わる遺伝子というのがある。普通はこれがヤラれないと、低線量のものはだいたい問題なく修復されるということが分かっている。

だけども、先ほどは例えばα線でヤラれているP53(*)だとか、最近我々は癌ゲノムシークエンス(*)というので肝臓がんや様々なものを遺伝子配列全体を決定して、いわゆるドライバーミューテーション(*)という最初にがんを作っていく方向に起こってしまう変異がなぜ起こってしまうかという研究(*参考)をしていると、例えばP53のような最初のDNAを守っていたり、そういうところに関わる遺伝子を壊すとがんになるということが分かっている。

(*)P53(wikipediaより)

p53遺伝子とは、癌抑制遺伝子の一つ。p53のpはタンパク質(protein)、53は分子量53,000を意味しタンパクは393個のアミノ酸から構成されている。この遺伝子は進化的に保存されており、昆虫や軟体動物にも存在している。ただしそれらのアミノ酸一次配列はかなり多様化している。またパラログとしてp63やp73もある。RB遺伝子とともによく知られている。

細胞が癌化するためには複数の癌遺伝子と癌抑制遺伝子の変化が必要らしいことが分かっているが、p53遺伝子は悪性腫瘍(癌)において最も高頻度に異常が認められている。p53は、細胞の恒常性の維持やアポトーシス誘導といった重要な役割を持つことからゲノムの守護者(The Guardian of the genome)とも表現される。

【リンク先】http://ja.wikipedia.org/wiki/P53

(*参考)下線部分の研究についてのPDF資料:

2011年4月19日【世界で最初の肝臓がん全ゲノム解読解析 ‐国立がん研究センター・東京大学先端科学技術センターによる世界 で最初の肝臓がんの全ゲノム解読解析結果をNature Genetics誌に発表‐】

【リンク先】http://www.ncc.go.jp/jp/information/pdf/20110419_release.pdf

(*)癌ゲノムシークエンス(*)ドライバーミューテーション(個人ブログ様より)

癌で遺伝子の変異(体細胞変異)が起こっていることは有名ですが、一言に変異と言っても様々な変異があり、その中で実際に癌化に寄与する変異がどれほどあるかを評価することは研究者にとって関心があります。アミノ酸が変わらない(synonymous)変異と変わる(non-synonymous)変異では機能的および構造的変化を及ぼすnon-synonymous変異に生物学的選択が発揮されるという前提のもと、non-synonymous/synonymousの比が偶然に期待されるそれに比較して高い場合をdriver (運転手) mutationとして、そうではない場合をpassanger (乗客) mutationと呼びます。

【リンク先】http://www.mol-dx.net/2010/04/post-8.html



そうすると実際には25000の遺伝子のなかでどこがヤラれるかということは極めて確率論的になってくる。なので、一般に分かるのは統計学的に非常にたくさんの人を集めて、例えばチェルノブイリのあとの時のように、最初は(長瀧先生の方がご存じだと思うが)笹川財団で5万人ぐらいまで調べた時に有意な差がないと言われた。ところが今になってはコンセンサスとして6000人の甲状腺がんと15人の死亡例というふうに変わってきている。

私が元々こういう問題に興味を持ったのはコレステロールの方が専門で、コレステロールの薬を作る時にも沢山の論争があった。
私が医学者として一番感じているのは、どこの線量が安全かという議論と国の政治的な関わり方を分けて頂いて、国はコレステロール論争の時に一番大事だったのはコレステロールの薬をやって心筋梗塞が減るかどうかという問題だった。
今日の厚生委員会でも考えて頂きたいのは、学問論争に対して厚生委員会で結論を出したり考えたりすることは私は必要ないと思っている。国民の健康を守るためにどういうことが出来るかという時にまず、セシウム137というのは自然界には1945年以前には存在していないもの。原発と原爆で生まれて、それが1960年代の初めに水爆実験によってピークになったもの。
その時に猿橋勝子(*)さんというが女性研究者が海水のセシウム濃度が100倍になっているという事を微量線量計で確認し、アメリカに行って公開実験をフォルサム博士とやり、それが大気圏内の核実験禁止の大きな学問的根拠になった。その後、セシウムはずっと減ってきたが、またそれをはるかに倍する量に上がろうと今、している時である。

そうすると線量議論の問題よりも元来自然界にないセシウム137というのが膨大に撒かれて、ガンマ―カウンターで簡単に分かるような量に散らばっている。しかもそれが広島原爆の20倍の量撒かれているという事態に対して、国土を守る立場からぜひ積極的な対応をお願いしたいというのが基本的なお願い」

(*)猿橋勝子さん(wikipediaより)

日本の地球科学者である。専門は地球化学。海洋放射能の研究などで評価された。東邦大学理事・客員教授を歴任。東京生まれ。

東京府立第六高女を経て、帝国女子理学専門学校(現・東邦大学理学部)を卒業。気象庁気象研究所(当時、中央気象台)で三宅泰雄の指導を受けた。1954年のビキニ事件におけるいわゆる「死の灰」による大気・海洋汚染の研究以後、三宅と大気及び海洋の放射能汚染の調査研究を行い評価された。1958年に設立された「日本婦人科学者の会」の創立者のひとり。

1980年、日本学術会議会員に女性科学者として初めて選ばれる。1981年、エイボン女性大賞を受賞。1993年、三宅賞(日本地球科学協会)を受賞。

1980年、「女性科学者に明るい未来をの会」を設立(この会は毎年自然科学の分野で顕著な研究業績をあげた女性科学者に「猿橋賞」を贈呈している)。

2007年9月29日、間質性肺炎のため東京都内の病院で死去。87歳没。

【リンク先】http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8C%BF%E6%A9%8B%E5%8B%9D%E5%AD%90

【参考書籍】

猿橋勝子という生き方 (岩波科学ライブラリー) by 米沢 富美子http://t.co/g96EJrI



開会日

2011年7月27日 (水)

会議名

厚生労働委員会

収録時間

3時間 45分

 

説明・質疑者等(発言順)

開始時間

所要時間

牧義夫(厚生労働委員長)    

9時 01分

02分

明石真言(参考人 独立行政法人放射線医学総合研究所理事 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会放射性物質対策部会委員)

9時 03分

12分

唐木英明(参考人 日本学術会議副会長 東京大学名誉教授)

9時 15分

14分

長瀧重信(参考人 長崎大学名誉教授)

9時 29分

16分

沢田昭二(参考人 名古屋大学名誉教授)

9時 45分

15分

児玉龍彦(参考人 東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)

10時 00分

16分

今中哲二(参考人 京都大学原子炉実験所助教)

10時 16分

16分

山口和之(民主党・無所属クラブ)    

10時 32分

21分

吉野正芳(自由民主党・無所属の会)

10時 53分

20分

坂口力(公明党)

11時 13分

21分

高橋千鶴子(日本共産党)

11時 34分

21分

阿部知子(社会民主党・市民連合)    

11時 55分

22分

柿澤未途(みんなの党)

12時 17分

25分

 

 




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